フランス西部岬めぐり その5 [ブルターニュ地方]
シリーズの最後は、ランス川が英仏海峡に注ぎ込む河口の、サン=マロの対岸にあるディナール(Dinard)を訪ねます(下記地図の紫印)。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年1月31日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下にある文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが原因のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ディナールは有数のリゾート地。
南のリゾート地がコート・ダジュールなら、ここはコート・デメロード(Côte d'Émeraude)(エメラルド海岸)。
この辺りの海はエメラルド色をしているのでしょうか?
海辺のリゾート地と言えばボートや船。古くなったボートを改修しているのは地元のヨットクラブの皆さま方。
ただいま修理中のこのボート、改修にかかった時間はすでに200時間を超えているそうです。根気のいる仕事ですね。
海に浮かぶボートは小さく見えても、いざ陸にあげて修理するとなると、それなりの大きさです。
「古くなったものに新しい命を与える喜びですかね。それに仲間とあれこれ話し合いながら改修するのが楽しいんですよ」と男性。
海岸に並ぶちょっと異質の建物は、ヴィラと呼ばれる別荘です。
ここからは対岸にあるサン=マロの町が見渡せます。
窓の回りをレンガが囲っているこの建物が一番古いヴィラです。1860年に裕福な英国人によって立てられました。
そして、どのヴィラも19世紀末の英国建築の影響を受けています。
現在残っているヴィラは400軒以上に上り、今では町の文化財になっています。
その中の一つが1896年に建てられたヴィラLes Roches Brunes。パリの高級婦人服デザイナーのために建てられたそうです。
海の眺めを楽しむために、ヴィラにはテラスとたくさんの窓がもうけられています。当時の人々がここから海の眺めを楽しんだ姿が思い浮かびます。
Wikipediaには、バカンスでディナールを訪れた人たちのリストが出ていますが、古くはジョージ5世、チャーチル、アガサ・クリスティ、リュミエール兄弟、ピカソなど。最近ではヒュー・グラントなんてのもあります。
ヴィラから外の眺めを楽しむのもいいですが、逆に外から海岸沿いに並ぶヴィラを眺めるのも楽しそうです。
また、この辺りは海の生き物たちの種類も豊富で、説明してくれるガイドさんと一緒なら見学するのも面白そうです。
遠くには要塞のある島も見えます。
イギリス人がバカンスを楽しむためにディナールにやって来たのもうなづけます。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、バカンスだと言うのにウチの父は朝の7時に私を起こしにやってきた。いつも決まってこうなのだ。その度に私は言う。『生活のリズムは崩れません。もっとバカンスを楽しもう!』」
VDM (Vie de merde)より
ボートはかなり古くて傷んでいるように見えましたが、直すとまた使えるんでしょうか。大事に修理して使うのはいいことですが・・・ちょっとあまりの痛み方に驚きもしちゃいました。海の眺めも素晴らしいですが、まるでお城のようなビラが並ぶ姿を遠くから眺めるのもまたいいですね。
by yuzuhane (2014-02-13 20:49)
yuzuhaneさん
ボートは海に浸かっている間に傷んでしまうんでしょうかね。なにしろ木ですから金属よりは傷みが早そうです。海を眺めるために作られたヴィラですが、今となっては逆に眺められる立場になってるみたいです。こんなのが400戸以上もあるというのはちょっと驚きでした。
by carotte (2014-02-15 11:11)
別荘というにはあまりに豪華なヴィラ、このエリアに400戸以上もあるのですか!?やはり欧州のビリオネアの財力はすごいですね~。
by opas10 (2014-02-15 14:11)
opas10さん
これだけの建物を建てちゃうんですから相当の金持ちですね。パリからはもとより、イギリスからのバカンス客など蒼々たる人たちが名を連ねています。コート・ダジュールがリゾートの中心地になる前までは、この辺りが人気だったようです。
by carotte (2014-02-16 14:45)