食の愛好協会2 その1 [フランスのグルメ]
フランスの各地で結成されている“コンフレリー(confrérie)”。
日本語にするとすれば「愛好協会」のようなもの。
「地元の特産品の良さをアピールし、広く世界に知らしめること」をモットーに活動する団体です。
その中の食に関する愛好協会を1年半ほど前に当ブログでいくつか紹介したことがあります(以前の記事は→こちら)。
にんにく愛好協会、マドレーヌ愛好協会、牡蠣愛好協会なんていうのがありました。
今回はまた別の特産品をアピールする愛好協会を5つ紹介します。
第一回目の今日は、アンドゥイユ。いったいどんな食べ物なんでしょう?
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年2月10日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが原因のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
霧の中から現れたのは、フランス東部の町ル・ヴァル=ダジョル(Le Val-d’Ajol)。
あるお宅を訪ねると、暖炉の前に集まって何やら皆さん召し上がっておられます。
この皆樣方がアンドゥイユ愛好協会のメンバー。
25人のメンバーは、こうして定期的に集まってはアンドゥイユを味わっています。
こんがり小麦色になった腸詰めがアンドゥイユ。
フランスの各地で作られていますが、ル・ヴァル=ダジョルのアンドゥイユはよく知られています。
「中世の頃から作られていました。農場で飼っていた豚を始末して、これを作っていたそうです」
「冬の間、町は閉ざされてしまいますから、こういう腸詰めを作って冬を越していたんです」
1830年、当時のフランス王だったルイ・フィリップは、毎年、アンドゥイユ市を開催するようにと命じたそうです。そして、今もその市は続いているとか。
なにやら画面に字幕が出ていましたが、この地方の方言でしゃべっているようです。
「2月15日に市が開催されますので、どうぞお出で下さい。でも、その日は雪かもしれませんがね」
「アンドゥイユは、ジャガイモや白いんげん豆と一緒にいただきます。飲み物は白ワインですよ」
映像に登場したレストランでは、茹でてスライスし、ネギのタルトの上にのせていましたが、他にもいろいろ食べ方はあるようです。
町では5カ所でアンドゥイユを作っているそうです。
それぞれ秘伝の味付けがあるようですが、基本はどれも同じです。
「三分の二がソーセージミートで、三分の一が豚の腸や胃袋です。これに調味料、ニンニク、エシャロット、香辛料、白ワインを加え、腸詰めにします」
腸詰めはヒモで結わえてつるし数時間乾燥させた後、最低4時間燻製します。
この薫製がなかなかデリケートな作業なのだそうです。
「昔は保存するために長時間燻製していたようです」とお店の方。
さて、愛好協会の皆さんは、旗を持って、なぜか夜の町を行進して、アンドゥイユをアピールしていました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、シャワーにかかっていたら風呂場に湯気が充満してしまったので天窓を開けたら・・・1キロもの雪がどさっと落ちて来た」
VDM (Vie de merde)より
リヨンで食べたものと同じなら、主人は大好きだったようなので、愛好会に入りたいくらいでしょうか。でもあれは、燻製だったのかな?また違う腸詰なんでしょうか。
by yuzuhane (2014-02-18 18:35)
yuzuhaneさん
ひょっとしてリヨンのはアンドゥイエット(Andouiette)だったかもしれません。ソーセージミートが入っていないタイプで、燻製ではないような気がします。そして、かなり個性的なお味・・・。私はパリで食べたことがありますが、ちょっと苦手でした><
by carotte (2014-02-19 14:18)
前回の愛好会特集、よく覚えています。みなさん揃いの衣装を着たりして、ちょっとマニアックに盛り上がってましたね。今回も最後によるの町を行進するあたり、これまたちょっと不思議な盛り上がり方のようで(笑)
by opas10 (2014-02-23 13:32)
opas10さん
お揃いの衣装はどれも仰々しいものがほとんどでした。厳かな雰囲気なので何事かと思っていると、皆で食べて飲んで乾杯して楽しい、それだけの活動に見えてしまうのでした。きっと表に出ないところでいろいろ運動しているんでしょうね。
by carotte (2014-02-27 15:58)