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本物のツール・ド・フランス [トピックニュース]

 ツール・ド・フランスと言えば、あの有名な自転車レース。


 そのまま日本語にすると「フランス一周」という意味です。


 パリを出発し、ぐるりとフランスを一周してまたパリに戻って来るわけです。


 とは言うものの、厳密な意味でフランスを一周するわけではありません。主な地域を通って一周するだけ。


 しかし、本当に、厳密な意味で、つまり、国境線上と海岸線上を厳密に辿ってフランスを一周した男がいます。


 それがアルピニストのリオネル・ドデー(Lionel Daudet)。


 2011年夏から2012年秋まで、465日をかけてその偉業を成し遂げました。

Paris_TourF.jpg

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2014年4月28日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。




 出発点はモン=ブランの頂上。アルピニストならではの選択です。


 ここからずっと国境線や海岸線を辿りながらフランスを一周しました。


 オレンジのTシャツを着た無精髭の男性がリオネルさん。


 「ノール県の辺りまで行った時、モン=ブランから国境線を辿りながらここまで来たんだというと、皆、ほほう、という顔つきになりました。モン=ブランというと夢のような場所なんでしょう」


 雪の積もった山岳地帯では、はっきりとした国境線をみつけるのは至難の業。


 しかもイタリアとフランスではそれぞれ言い分が違っています。それでもなんとか歩きました。


 そして、レマン湖などのように湖の中に国境線がある場合は、こうしてボートを漕いで進みました。


 他にも問題はありました。


 原子力発電所や軍の施設、さらには私有地がありどうしても通れない道があったり・・・。


 こんな風に塀を乗り越えたり、山道を走ったり、道無き道を進んだり・・・。


 さらに波の打ち寄せる海岸を走ったりしたこともありました。


 頑固一徹な進路。こりゃ、ちょっと大変ですね。


 こうして465日目、出発地点のモン=ブランの頂上に戻ってきました。


 さすがのリオネルさんも感極まったようです。


 「11月15日に最終地点にたどり着くまでずっと気が抜けない状態が続いていましたからね。やっと終わったんだ、これでまた家族や友人たちに会えるんだと思いました」


 リオネルさんのこの旅は記録映画になっています。また本も出版されています。


 あれから約1年半後の今、今度はヨーロッパ一周という話が持ち上がっているとか。


 「フランス一周よりボートに乗ったり海岸を走ったりが多いようですが、山はそう多くないみたいです。なので、ちょっと考えてみようかなと思っています」


 どんな映画に仕上がっているのでしょう?きっと面白い映画になっているはず。本もちょっと読んでみたい気がします。

 

  

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、3年の海外暮らしを終えてフランスに戻ってきた。空港に出迎えにきた妹をみつけると、なつかしさのあまりスーツケースを置きっぱなしにして走り出し、妹に飛びついた。おかげで保安係りにスーツケースを爆発物と間違えられ、3時間もお説教をくらってしまった[あせあせ(飛び散る汗)]

 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 4

cycloo

これは凄いです!家族などにまた会えると言うのですから、途中、休みの期間はなかったのでしょうね。
世界一周といっても、日本からアメリカに飛んで、アメリカUSAのみ横断、大西洋を飛んでユーラシア横断というのもありますし、アラスカ~カナダ~USA~中南米~南米に南下して、同じユーラシアでは直線距離で横断するのと、いろいろな国々をあっちこっち尋ねてくるのも、世界一周です。いろいろあるので、気を付けなければなりません。
私は車でですが、イタリアをトリエステからヴァンテミリアまで、靴の形の外側をなめるように、海岸線に一番近い道で、車で通れる道を走ったことがあります。

by cycloo (2014-05-01 13:43) 

carotte

cyclooさん
はい、すごいですよねえ。道中の険しさもさることながら、撮影隊やら取材班やらを従えての465日ですから、本当の意味で気の休まる時間なんてなかったでしょう。今回の場合は、限りなく完全に近い「フランス一周」です。
トリエステからヴァンテミリアまでもすごいですね。ほぼイタリア一周ですね。
by carotte (2014-05-04 15:05) 

opas10

塀を乗り越えたり・・・というあたりはちょっとユーモラスでしたが、雪山の切り立った尾根を歩いたり、荒れる波打ち際を自転車で走ったりと、かなり危険が伴う旅だったのですね。ご本人も大変ですが、撮影班も大変だったことでしょう!!
by opas10 (2014-05-11 14:53) 

carotte

opas10さん
この旅行というかアドベンチャーというか、ユーモアとシリアスが適度に入り交じっていて、映画にするのには適していたのかもしれませんね。リオネルさんのみならず、撮影班もそれなりの経験のある人でないと務まらないですね。
by carotte (2014-05-14 10:24) 

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