レピンヌ賞2014 [パリ]
いよいよ新緑の頃となりました。
3月〜4月にかけて一斉に花を咲かせた桜の木には、赤いサクランボがたわわに実り、すでにフランスの市場の店先に並んでいるそうです。
さて、4月30日から開催されていたパリ見本市が昨日で終了しました。
そして、優れた発明品に与えられるレピンヌ賞も最終結果が発表になりました。
レピンヌ賞は1901年から開催されている歴史ある賞です。
この賞の中で、今年、大統領賞に輝いたのが・・・バゲットの自動販売機。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2014年5月11日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
これがその自動販売機。
コインを入れるとこんな風にバゲットが出てきます。
それだけだったら普通の自動販売機ですが、焼きたてのほかほかのバゲットが24時間いつでも出てきてくれるところが発明賞に輝いた所以です。
「お店が閉まってもパンが必要になったお客さんのためにバゲットの自販機というのは前から設置してありました。でもそれはすでに焼いたパンをそのまま売っていただけなんです」
今回の自販機は、パンを焼いて売ることができます。
まず、前もって焼いたパンを自販機の冷凍庫に入れ冷凍保存しておきます。
この凍ったパンが自販機のオーブン部分に移動し暖められます。
この状態(だいたい40℃)で4時間保存できるそうです。
よって、お客さんがコインを入れると、この暖かいパンがすぐに出て来るというわけです。
最新のロボット技術、コンピュータプログラム、自動制御など、先端技術を一つにまとめたのがこの自販機ということになりそうです。
開発が始まったのは今から10年ほど前のこと。
ある高校の先生と生徒3人の共同作業でした。
この発明のおかげでパン屋さんのバゲットの売上は2倍に増加。
現在、10台ほどの自販機がポルトガル向けに製造中だそうです。
さらに、世界の各地からも注文が来ているそうです。
気になるのはバゲットのお味の方ですが、これだけ売れているとなると、普通にお店で買うのとあまり変わらないのかもしれません。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、バゲットを片手にパン屋を出た瞬間、出会い頭にジョガーにバゲットをかじられた」
VDM (Vie de merde)より
これはすごいですね。フランスパンは切っても切れない存在でしょうからこうして焼きたてが手に入るとうれしいでしょうね。見つけたら買ってみたい感じがします。
by yuzuhane (2014-05-12 11:12)
yuzuhaneさん
スーパーなんかで冷えきったバゲットを売ってますが、それに比べたらこの自販機のバゲットの方がずっといいですね。私も機会があったら買ってみたいです。
by carotte (2014-05-14 11:08)
自販機の中で、既に温めた一定量のパンを持って置いて、売れたら冷凍のパンを解答して補充するということですね。今までそういうマシンが無かったのが不思議なくらいですが、大きなメーカーが参入するには市場がニッチ過ぎたのでしょうね。
by opas10 (2014-05-17 23:40)
opas10さん
どうも番組の説明によると、自販機自体に冷凍庫とオーブンの両方が完備されていて、一度焼いたパンを自販機の冷凍庫部分にいれて冷凍保存し、コインが入れられるのに合わせて一定量のパンを解凍し暖め保存して売っているみたいです。需要はそれほど多くはないみたいですが、それなりに依頼がきているようですから必要とする人はいるのかもしれません。
by carotte (2014-05-21 15:47)