ジュラ その1 [その他の国]
南京錠の重さに耐えきれなくなったパリの橋ポン・デザール。ついに「NO MORE LOVE LOCKS!」運動が開始されました。
フィレンツェのヴェッキオ橋も同じ問題を抱えていたようですが、こちらはさっさと南京錠は禁止にしてしまいました。
しかしパリの方は、どうもカップルの皆さんの良識に訴えるつもりのようです。うまく行くといいのですが・・・。
さて、今日から3回のシリーズで、フランスとスイスにまたがるジュラ地域を紹介します。
第一回目の今日は、フランスの町ポンタルリエとスイスの町ヌシャテルを結ぶ道を辿ります。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年4月20日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはフランスの町ポンタルリエ。標高895mほどに位置する人口2万人ほどの町です。
その人口には見合わない700軒ものお店があるそうです。それもそのはず、国境を越えてスイスからやって来る人たちが大勢いるからです。
町の特産品の一つがコンテ・チーズ。
「年間5万トンのコンテが製造されています。製造者は3200軒ほどです」とお店の方。
では製造者の一つを訪ねてみましょう。
大きな地下の熟成室。10万個のコンテが保管されています。熟成期間は4ヶ月から3年と幅があります。
これだけ大規模になると機械化が進んでいるようです。機械が大きなチーズの塊をみごとに自動でひっくり返して磨いています。
しかし、熟成の具合を確認するのは人間、しかもチーズを知り尽くした職人さんたちです。
町の歴史を知るためには、丘の上にある城塞ジュー城(château de Joux)を訪ねるのが一番。
ここは、フランス、スイス、そして遠くはドイツに至まで、様々な交易で、塩、香辛料、羊毛などを運ぶための通り道になっていました。そのため通行税を徴収してかなり潤っていたようです。
今では夏に演劇が上演され6万人が訪れると言う人気の観光スポットですが、18世紀から19世紀にかけて、国の牢獄として使われていました。
さて、ポンタルリエからスイスの町ヌシャテル(Neuchâtel)までは50キロほどあります。
その途中にはみごとな絶壁のある雄大な自然が楽しめます。この辺りは冬にはマイナス30℃にもなるそうです。
そして、スイスとフランスの国境にまたがって製造されているのが、かつては禁断のお酒と言われたアブサン。
フランスとスイスにそれぞれ10軒ほどの製造所があります。
アブサンを作るのに使われるのがこの乾燥された薬草。19世紀末には多くの人たちに愛飲されたおかげで、製造所だけでなく、この薬草を栽培する農家の人たちも生活することができたそうです。
国境を越えてさらに進むとヌシャテルの町があります。
大きな湖の湖畔にある美しい町。人口は33,000人ほど。
19世紀末頃から湖畔に家が建ち並び、土地の値段も高騰したそうです。
坂を上がると18世紀頃の街並が見えてきます。丘の上にあるのが色鮮やかな参事会教会、その隣りがヌシャテル城です。
ヌシャテルもポンタルリエもも人気の観光地で、年間10万人が訪れるそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、僕の仕事は、町にやってきたツーリストに町の歩き方を教えること。その僕が、道に迷ってしまった」
VDM (Vie de merde)より
アブサン、酒好きの野球選手を主人公にした漫画のタイトルにもなりました。
by opas10 (2014-08-16 20:56)
opas10さん
はい、そんなマンガありましたね。「サン」というのがなんとなく日本語の◯◯さん、みたいな感じで馴染みますね。
by carotte (2014-08-23 10:20)