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人の手か?マシーンか? [フランスのワイン]

 ふと気がつけば猛暑があっさりいなくなり、秋の足音が間近に聞こえてきました。


 そして明日は秋分の日。暦通りに秋がやってきそうです。


 さて、フランスではブドウの収穫とワインの仕込みが本格化してきました。


 そこで問題になっているのが、ブドウの収穫を人の手で行うのか?それとも、マシーンでやるのか?


 手で収穫するところは毎年大変だなと思いながらビデオで見ていますが、マシーンの収穫は見たことがありません。


 一体、どうやって収穫するのでしょう?

Paris_vin&raisin.jpg



 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2014年9月20日に放送)




 午前11時。とあるブドウ畑。


 ハサミとカゴを持って、人の手でブドウが収穫されています。


 背中の大きなバケツにはブドウが入っています。その重量は70キロほどにもなるとか。


 一方、別のブドウ畑では、トラクターのようなマシーンが収穫しています。


 15人が一日で行う仕事をたったの4時間ですませてしまいます。


 「機械を使えば作業は早く進みます。手でやるよりずっと利益が上がります」とワイン農家のジャン=イヴさん。


 ここでは4年前からドメーヌの半分をこうして機械が収穫します。


 機械が通った後を見てみると、房は枝に残ったまま。どうやらブドウの実だけを刈り取って行くようです。


 この手の機械も改良が重ねられ、最新モデルは、パワステ、静音、エアコン付き。


 労働環境は抜群にいいですね。なんだか良い事ずくめのような気がしてきます。


 しかし、このワイン農家ではスパークリングワインも作っていますが、そちらは機械は使わないそうです。


 やはりワインの味に影響が出てくるのでしょうか?


 伝統的な方法で収穫しているワイン農家の方は、こうおっしゃっています。


 「父や祖父の代から受け継いで来た古いブドウの木がたくさんあるんです。30年代に植えられた木もあるんですよ。それを機械で収穫するなんてちょっとできないですね」


 味の違いと言うより、大切に育ててきた木を機械で収穫というのに抵抗があるような感じを受けます。


 あのマシーン、木を傷めたりはしないんでしょうかね?心配になるのも分かるような気がします。


 でも15人の仕事をたったの4時間でやってしまうのでは、マシーンの方がはるかに効率的に思えます。


 ブドウの収穫風景もそのうち変わって行くのかもしれません。


 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、トマト畑の雑草を抜いた。うちの庭にトマトを植えて2年になるが、なかなか実をつけてくれない。お隣さんは、大きくて真っ赤なトマトをいくつも収穫しているというのに・・・。そして、今日、うちのカミさんがトマトの苗をビニールの小さな鉢に入れたまま庭に植えているのに気がついた。どうりで・・・」

 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 2

opas10

そこまで効率が上がるとなると、これからは、どんどん機械化されていくような気がします。一方で、お魚では養殖ものより天然ものが高級なのと同じく、手摘みの葡萄を使ったワインはブランドになって行くのでしょうね。
by opas10 (2014-09-22 23:23) 

carotte

opas10さん
この効率の違いはいかんともし難いですね。いずれどんどん機械化が進むことになるでしょう。そして、おっしゃる通り、手摘みの葡萄酒というラベルが登場しそうですね。
by carotte (2014-09-24 10:21) 

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