フランスはただいま第24回味覚週間(今週月曜〜日曜)の真っ最中。
おいしい料理を食べまくろう!というより、むしろ、食に関わるプロが、その知識や技術を広く一般の人たちに伝え、味覚の多様性や味わう楽しさを再認識してもらおうと企画されたのがこのイベントです。
これに因んで、今日からフランスの郷土料理を5回のシリーズで紹介します。
昨日あたりからぐっと冷え込んで、暖かい料理に心魅かれる季節が始まりますが、そんな料理が順に登場します。
第一回目の今日は、当ブログでもたびたび登場していますが、アルザス地方の郷土料理シュークルートです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年10月13日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
シュークルートと言われてもピンとこない方もいらっしゃるかもしれません。
むしろ、ドイツのザワークラウトと言えば、お分かりですね。
あのキャベツを塩漬けにして発酵させた食べ物。フランスではシュークルートと言います。
アルザス地方のある畑を訪ねると、りっぱなキャベツが育っていました。この地方の言い伝えによると、男の子はキャベツから生まれるとか。
収穫するにはこれくらいがちょうどいいそうです。
「機械ではなく、こうして手で刈り取ります。ちょっと大変な仕事ですが、他に方法がありません」とジャン=リュックさん。
刈り取られたキャベツを満載したトラックは加工場へと向かいます。
一方、モリセットさんは料理の準備でお肉屋さんに買い出しにやってきました。
買いそろえたのは、ベーコン、ハム、ソーセージ類、そしてクネル(肉団子みたいなもの)。クネルを入れるのは初めて聞きました。
代々モリセットさんの家に伝わるレシピで作ってくれるようです。
さて、加工場に運ばれたキャベツはと言えば、不要な葉っぱをはぎ取られ千切りにされます。
そこに塩をふり自然発酵させます。こうして出来たのがシュークルートです。
料理に使う時は、まずよく洗います。美味しく作るこつは2回洗うこと。
しっかり水気を切ったらお鍋で火を通します。このとき使うのがガチョウの脂。
次に、ニンニクとクローブをガーゼに包んでお鍋に加えます。
そして忘れてならないのがジェニパー。あの黒いつぶつぶがそれです。これが入るとシュークルートらしいお味になります。
ここに白ワインをたっぷり加えて1時間ほど煮込みます。
水分が少なくなったところでベーコンなどの具をのせます。さらにとろ火で1時間ほど火を通したら出来上がり。
ボリュームたっぷりですね。お供は白ワイン。
緑の柄のワイングラスはアルザス地方独特ものです。
皆さん、美味しそうに召し上がってました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、うちの亭主がベジタリアン用のラザニアを作ると言い出した。パスタにケチャップにおろしたチーズ。これって単なる手抜きじゃない???」
VDM (Vie de merde)より
リュックさん、刈り取ったキャベツを荷台に積み込む際に、大胆にもグサリを刺していますね。あのやり方、外観や品質にウルサい日本だと商品にならないだろうなあ、と思って見ていました。
by opas10 (2014-10-25 22:41)
opas10さん
あの後、まとめて千切りにしてしまうとは言え、ああいう扱い方は日本ではしなさそうですね。やはり国民性の違いでしょうか?
by carotte (2014-11-01 09:57)