出会い [トピックニュース]
男女の出会いといえば、出会い系サイトやSNSなどのネットを利用したものや、お見合いパーティのようなものまで、現代は様々な方法がありますが、昔から今も続いているのが雑誌などの広告欄。
日本ではあまり見かけませんが、フランスではこの広告欄に「当方はこれこれしかじかの人間だが、こんな人を探している」なんていうメッセージを掲載して、お相手を探している人たちがいます。
その出会い系広告で有名なのが、月刊誌「Chasseur Français」です。
雑誌自体は、猟や釣りや日曜大工などの話題を特集したもので、フランスでは5番目に発行部数の多い雑誌です。
出版されたのは1885年。約130年もの長い歴史を持っています。
その間、いったいどんな広告が掲載されたのでしょう?
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2014年11月4日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
「ロレーヌ、22歳。公務員との結婚を望む」古い雑誌にこんな短い広告が掲載されていました。
これを見て連絡を取ったのがローランさんです。1953年のことでした。
「彼女がこの写真を送ってきたんですね?」と取材班。
「そうですよ。この写真を見て付き合ってみようと思ったんです。会ってみると、優しくて、美人で、いい人だなと思いました。で、間もなく結婚しました」とローランさん。
お付き合いを始めた頃の写真や結婚式の古い写真が登場しました。単なる遊びではなく、本気で結婚相手を探していたことがよくわかります。
その広告も時代とともに内容が変化してきたそうです。
たとえば1903年1月号には「35歳、独身女性。軍人か公務員との結婚を望む」。
45,000フランとも書かれていますが、持参金のことでしょうか?
さらに1900年4月号にはこんな広告が・・・
「32歳、気品にあふれ、恵まれた境遇にある独身男性。裕福な独身女性または未亡人との結婚を求む。幸せになることをお約束します」
昔の人は堅実な結婚観をもっていたようです。
そして、2つの大戦の間の時期。女性は髪を短くカットし、チャールストンが流行った時代です。この時代になると、肉体的なことについての説明や自分の望みをはっきりと言うようになります。
1925年2月号「25歳、美人の若い女性。上品で育ちもよく、魅力的な性格の持ち主。結婚を前提に、40〜60歳の非常に裕福な男性を求む」
かなりの年齢差。玉の輿を狙ってのことでしょうか?いろいろ考えさせられます。
そして、1970年代、フリーセックスの時代が始まると、こんな広告が登場します。
1975年10月号「パリで管理職についている40歳男性。髪は褐色で年齢より若く見える。身長180センチ。高等教育を受け上品で教養あり。結婚を前提に、35歳までの美しく、気の合う、柔軟な思想を持つ若い女性を求む。やせ型の方はご遠慮ください」
インターネットの普及で、この広告もほとんど姿を消してしまっているそうですが、この広告で結婚した人たちから450万人の子供達が誕生したそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、また彼が私に結婚を申し込んだ。これで5回目だ。今回もまた酔っ払ってる」
VDM (Vie de merde)より
「公務員との結婚を望む」、「軍人や公務員との結婚を望む」って、やはり結婚相手を選ぶとなると、フランスでも昔から安定志向が強かったんですね~。
by opas10 (2014-11-09 12:36)
opas10さん
結婚といえば、今でも安定志向なのでしょうけど、昔の感覚とはちょっと違いがありますね。どちらかというと昔の方がわりに現実的な感じがします。今のフランスは事実婚なんていうのがありますが、安定とは程遠い気がします。
by carotte (2014-11-10 13:26)