続・故郷のキャンディ その1 [フランスのお菓子]
海外旅行のおみやげと言えば、チョコレートがお手ごろ。特に職場向けのお土産には最適です。
でもちょっと目先を変えてキャンディなんてどうでしょうか?
今日から5回のシリーズで、フランスの地方で作られているキャンディーを紹介します。
第一回目の今日は、アヴィニョンのあるヴォクルーズ県のお菓子屋さんで作られているキャンディPapaline d’Avignon(パパリヌ・ダヴィニョン)を紹介します。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年2月16日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
赤くてトゲトゲのある謎の物体。これがパパリヌ・ダヴィニョンです。
「ピンク色をしているのがパパリヌです。私にとってはプロヴァンスの味です」と女性。
なにやらパパリヌには、液体のつまったチョコが入っているようです。
「パパリヌをかりっとかじると口の中に甘いアルコールの香りが広がり、その後にチョコレートの味が追いかけてくるんです」
ここは1920年創業のお菓子屋さんBiscuiterie Aujorasの厨房です。
大鍋の中で煮立っているのは砂糖水を煮込んだ液体。
「109度まで煮立たせます。型に流し込んで固まり始めたところで、リキュールを流し込みます」と責任者の方。
リキュールとは、オレガノをベースに作られたOrigan du Comtat(オリガン・デュ・コンタ)のこと。19世紀末頃にアヴィニョンで作られました。
リキュール入りのキャンディはブラックチョコでコーティングされます。
チョコがしっかり乾いて固まったところで、さらにピンクに色づけされたホワイトチョコで包まれます。
かじった瞬間、かりっと小気味いい音がしていました。
「何と言ってもこの香り。オリガン・デュ・コンタの香りです」とお店の男性。
1930年代、アヴィニョンのすぐ近くにあるモンテリマールでさかんにヌガーが作られ大成功を収めます。
それに刺激を受けて作られたのがパパリヌです。ヴォクルーズ県パティシエ・マイスター組合が頭脳と技術を結集して発明したキャンディです。1960年のことでした。
今では年間5トンを販売するまでに成長しました。
最後の仕上げは、こうしてブラシをかけること。
最初に登場したトゲトゲのパパリヌはこうして出来上がるのでした。
******** フランス人のつぶやき *******
「女性客がうちのお店に入ってきた。寒さから逃れて温まるためだ。私は慌ててハンカチを差し出した。なにしろお客の鼻水が商品のキャンディーに落ちてきそうになっていたからねえ」
VDM (Vie de merde)より
どうやってトゲトゲさせるのかと思ったらブラシをかけるんですね。なんそうにもなって凝ってるけど甘そうですね。
by yuzuhane (2015-02-20 16:37)
金平糖の作り方とは違うんですね^_^
by 森のノーム (2015-02-21 21:24)
むぎお嬢様にパパリヌを見せて「これが”がんもどき”だよ」と言ったら信じたかもです。なにしろ、おでんの屋台で「がんもどきってもっとトゲトゲしてるものかと思ってた」と言ってましたので(笑)
by opas10 (2015-02-22 13:19)
yuzuhaneさん
そうなんですよ、最後のブラシをかけるとあの姿になるらしいです。向こうの甘いお菓子の甘さは普通じゃないですねえ。甘さ抑えめの味になれているとかなり甘く感じそうです。
by carotte (2015-02-22 21:23)
森のノームさん
金平糖とは違うみたいです。パパリムの場合、あのとげとげはチョコレートなので、口の中に入れた途端にとろりととろけそうです。
by carotte (2015-02-22 21:25)
opas10さん
でも、なんか、「がんもどき」って、トゲトゲした感じしますよね。どんなものかわからないで「がんもどき」と聞いたら、とても食べ物には思えないかもしれません。
by carotte (2015-02-22 21:27)