続・故郷のキャンディ その4 [フランスのお菓子]
うちの近くの公園は梅の名所で知られているのですが、今年は咲くのが遅いような気がします。
ゴージャスなしだれ梅があるのですが、全部の花が咲ききるまでにまだ一週間ほどかかりそうな感じです。
さて、キャンディ・シリーズの四回目は、フランス南西部ベアルン地方のお菓子屋さんの作るキャンディCoucougnette(ククニェット)です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年2月19日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
煎ったアーモンドをブラックチョコでコーティングしたもの。これをアーモンドパウダーでできたフランボワーズ風味の生地で包めばククニェットの出来上がりです。
Maison Francis Miotのこの工場では、約10人の従業員がこうしてククニェットを作っています。
なんと手作り!
「中のアーモンドを割らないように気をつけて包んでいます。そうですね、季節にもよりますが、1日2500個〜3000個ほど作ります」
これはちょっと大変ですね。根気が要ります。
ククニェットは、16世紀〜17世紀初頭にかけてフランス国王だったアンリ4世へのオマージュとして作られました。
アンリ4世は「粋人」とあだ名されていました。要するに「女たらし」だったわけです。
76人の愛人を持ち、子供は、法的に認められていたのは6人ですが、実際には24人もいました。
ククニェットとは、優しく撫でるというような意味合いの言葉。
女たらしの王様にふさわしい名前のキャンディです。
ククニェットは最後にアルマニャックで湿らせ、お砂糖をまぶしてお化粧されます。
それにしても、何から何まで手作りなのですね。
金髪の女性は17年間ここで働いてきたそうです。手馴れた手つきはちょっと乱暴な感じもしますが・・・。
女性二人の後ろでは、例の女性がせっせとククニェットを丸めていました。
ククニェットの味の秘密は、アーモンドパウダーの生地に加えるアルマニャック。
「フランボワーズにとてもよく合いますし、何と言ってもこの地方の名産ですからね」と男性。
オーナーのフランシスさんは、ククニェットに少しヴァリエーションを加えました。ミント味、チョコ味があるそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、地下鉄から降りようとしたら二人の若い男性も同時に降りようとしていた。その男性のうちの一人が、微笑みながら私を先に降ろしてくれた。すると後ろで声がした。『いつの間にそんな女たらしになったんだい?』『いいかい、彼女を先におろせば、ゆっくりお尻が眺められるだろう』」
VDM (Vie de merde)より
これは、ショコラと飴が両方混ざったようなものですね。確かにあの女性はかなり投げてましたね。笑。
by yuzuhane (2015-02-23 22:02)
yuzuhaneさん
付きすぎたお砂糖を払うためだったのかなとも思いますが、あの放り投げ方はすごかったあ〜。^^; これはショコラと飴の両方が楽しめるキャンディですね。一番外側は柔らかそうですが、中はかりっとしてますね。
by carotte (2015-02-28 11:55)
徹底した手作り、これもまた結構なお値段がしそうです。アンリ4世、なんだかんだ言って愛されているのでしょうから、女たらしだけでなく人たらしでもあったのでしょうね。
by opas10 (2015-03-07 15:17)
opas10さん
1箱10個入りほどで約1000円。それなりのお値段です。
おっしゃるとおりアンリ4世は人気ナンバーワン。人を惹きつける何かがあるんでしょうね。
by carotte (2015-03-14 11:56)