印象派トレイン [ノルマンディー地方]
フランスは世界でも指折りの観光地の一つですが、観光開発にはそれなりに力をいれています。
先週末の土曜日、パリのサン=ラザール駅からは、特別列車がモネの庭があるジヴェルニーへと出発していきました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2015年4月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
「印象派トレイン(train de l’impressionnisme)」と銘打ったこの特別列車、外装にはモネとピサロの絵が描かれています。
開通式のあったこの日、外務・観光大臣のファビウス氏も式典にかけつけました。
「印象派といえばノルマンディですし、シンボルのようなものです。そして、観光客を呼び込む力があります。それが雇用を生み、財政を豊かにしてくれます」とファビウスさん。
ジヴェルニーには年間60万人のツーリストが訪れます。
そのうち20万人が列車を利用しているとか。その数をさらに増やそうと考え出されたのがこの印象派トレインです。
「この列車は観光のためのものです。そして観光は雇用を生みます。世界的に知られている印象派は多くの観光客をノルマンディに連れてきてくれると思っています。そうなれば雇用が増えます」とオート・ノルマンディ地域圏の議長。
議長さんや大臣のお話はいいから、列車の様子をもっと詳しく見せてくれ!と言いたくなりますが、映像にはあまりたくさんは登場しません。
別の情報ソースによると、列車内にはモネの有名な作品パネルがいくつか設置されており、スマホで詳しい説明を見ることができるそうです。
この日は開通式とあって、楽団が乗り込み、美しい音楽をかなでてくれたようです。
列車は今年9月27日までの毎週末(土日)だけ走ります。
パリのサン・ラザール駅発11時5分、ジヴェルニー着12時2分。
帰りはジヴェルニー発18時49分、サン・ラザール駅着19時40分。
(ジヴェルニーの正確な駅の名前は、ヴェルノン=ジヴェルニー(Vernon-Giverny))
この列車、ジヴェルニーを通り越してルーアンまで連れて行ってくれるそうです。
国鉄では、往復切符と、ジヴェルニーの2つの美術館、モネの家と庭、印象派美術館の入場券(並ばずに入れる)をセットにして販売しています。
セットが何種類かあり、購入する時期によっても値段が違ってきますが、40ユーロから60ユーロ。
フランス語の分かる方は、国鉄の専用サイトを→こちら。
パリ観光のついでにジヴェルニーまで足を伸ばすのに利用すると便利かもしれません。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、列車が出発するまでに5分ほど時間があったのでトイレを済ませることにした。全自動のトイレに入り用を済ませて出てくると、突然、トイレのドアが閉まった。気づいたときは、乗車券とお金の入ったバッグを中におき忘れていた」
VDM (Vie de merde)より
1980年代初めには、十数名程度の客が、ゆったり見物していました。2004年の自転車旅行で寄ったときには、入り口に列をつくって入場を待っていました。びっくりして、中には入らずに来ました。特別列車で更に誘致したら、観光バス・自家用車もいますから、家の中はもちろん、庭まで、溢れかえるでしょうね。フランスもやる気を出してきましたか。
by huck (2015-04-21 11:50)
huckさん
ジヴェルニー観光は年を経るごとに増えているみたいですね。名所として広く知られるようになったからかもしれません。私は残念ながらまだ行ったことがありません。不景気なフランス、なんとかこれで盛り上げたいのかもしれません。観光客が来てくれれば万々歳なのでしょうが、少々世知辛くなってしまいそうです。
by carotte (2015-04-22 18:11)
フランス国鉄は、印象派トレイン。京阪電鉄は、「けいおん!電車」(笑)。商売上手な京阪は、記念乗車券で、ファンの財布の紐をさらに緩めます。
by opas10 (2015-04-26 23:12)
opas10さん
あっ、そうでした。京阪とまったく同じやり方ですねえ〜。^^
けいおん!電車のように、この列車にも印象派ファンがたくさん乗ってくれたら国鉄も大満足でしょうね。
by carotte (2015-05-02 12:16)