エニグマ [トピックニュース]
エニグマ(Enigma)とは、第二次世界大戦中に、もっぱらナチス・ドイツに使用されていた暗号機のこと。文字を数字に暗号化します。
この機械を探しているコレクターは大勢いるとか。
そのため、一台5万ユーロの値がつくこともあるそうです。
(エニグマのロゴ)
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2015年4月18日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
この黒い箱の中に入っているのがエニグマです。
タイプライターによく似ています。
手前にキーボードがあり、キーを叩くと奥にある3つのローター(数字が彫ってある)が動いて数字に暗号化し、キーボードとローターの間にある文字ランプが点灯するようなしかけになっています。
数字の羅列になったメッセージは、同じローターを持つエニグマがあれば解読できらしい。
と、簡単に説明してくれてはいますが、なんだか複雑で具体的には「謎」のままです。
とにかくこの機械を使えば、8兆通りの暗号が作り出せるそうです。
ドイツでは何種類かのエニグマが製作され、当時、4万台〜20万台ほど生産されたと言われています。
エニグマを現場で使っている写真が残っています。
「この写真によると、一人のオペレーターが数字に暗号化されたメッセージを一つずつタイプし、別のオペレーターが文字になったのをメモしています。そして、その隣にいる通信係がそのメッセージを送信している様子がわかります」
手間のかかるやり方ですね。
ドイツ・ナチスはこのエニグマを信頼していたようで大戦の間中、使っていたそうです。
しかし、この暗号、イギリス人のアラン・チューリングが解読に成功し、ドイツ軍のやり取りは連合国側に筒抜けになっていたとか。
アラン・チューリングと言えば、その伝記が映画化された「イミテーション・ゲーム」が今年日本で公開されました。
「現在のコンピュータはこのエニグマから始まったと言えます」と迷彩服の男性。
軍関係の方でしょうか?どうも英語圏の方のようです。
「当時は素晴らしい最新式の暗号機でした。今はパソコンができてもっと簡単にいろいろなことができるようになりました」と別の男性。
「収集家がエニグマを探し求めています。値段は3万〜5万ユーロで取引されています」と女性。
エニグマには現代に通じる歴史が刻まれているところがまた魅力的なのかもしれません。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、パーティに出席したら、車が当たるくじ引きがあった。全員にランダムに数字の書かれた紙が配られ、当たりは一枚だけ。隣の女性が、僕のお気に入りの数字を持っていたので取り替えてもらうと・・・彼女が車を引き当てた」
VDM (Vie de merde)より
珍しいものを見せてもらいました。写真の中の、双眼鏡を下げて立っているのは、ロンメル将軍みたいですね。
by huck (2015-04-23 11:27)
huckさん
これはちょっと面白いなと思ってブログにしました。今、もう一度映像を見てみました。写真の人物はどうもロンメル将軍のようですね。こうして暗号機を使っていたんですね。
by carotte (2015-04-23 23:56)
さすがドイツ、機器のデザインも精密感があって美しいですし、文字盤が光るというのは、当時としては非常に斬新なインターフェースです。そうしたところもコレクターの心をくすぐるのでしょうね。
by opas10 (2015-04-26 23:37)
opas10さん
値段はともあれ、これが欲しくなる気持ちわかります。文字盤が光るというのは当時、斬新だったのですね。ますます魅力的です。4万〜20万台は生産されたようですから、それなりの数出回っているはずなんですが、手に入れようとする人が多いせいなのか高額です。
by carotte (2015-05-02 14:09)