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サヴォン・ドゥ・マルセイユ [プロヴァンス地方]

 4月18日にフランスを出港したエルミオヌ号、数日でアフリカ西海岸沖のカナリア諸島に到達しそうです。地図は→こちら

 

 もっと早く着くかと思ってましたが、そんなにすいすいとは行かないようです。

 

 航海の様子に興味のある方はビデオを→こちら

 

 やはり帆柱の上はちょっと怖いですね。しかも船は揺れてますし。

 

 仲間でカードゲームを楽しんだり、静かに読書に勤しんだりと、なかなかいい雰囲気です。

 

 さて、本日の話題は“サヴォン・ドゥ・マルセイユ”です。

 

 サヴォン(savon)は石鹸のこと。つまりサヴォン・ドゥ・マルセイユは「マルセイユの石鹸」という意味。

 

 マルセイユに初めて石鹸を作る工房ができたのは1370年。中世の頃にはこの石鹸が生まれていたということになります。

 

 身体を洗うだけでなく洗濯用にも使われていました。

Paris_SalondeP.jpg



 下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年4月27日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

 

 このキューブ型の石鹸がマルセイユ石鹸です。

 

 大きな釜の中でぶくぶく言っているのが石鹸の元。塩、水、ソーダ、オリーブ油が混ざった液体です。

 

 「第一段階は、加熱しながらオリーブ油にソーダを混ぜ合わせます。化学反応が起きてパテのようなものが出来上がります」と石鹸マイスターのジャン=ピエールさん。

 

 このパテを2畳半くらいの区画に流し入れ固めたものをカットしていきます。

 

 なかなか豪快ですね。重量もかなりありそうです。

 

 「だいたい48時間ほどで水分が抜け固まります。北側の窓からミストラル(南仏独特の強い風)が吹いてきますから、そこに石鹸を置いて乾燥させます」と責任者の方。

 

 ここは1900年創業の石鹸工房Marius Fabre。現在は創業者のひ孫にあたる方々が経営しています。

 

 写真に写っているのは1929年当時の従業員の皆さんです。

 

 創業が1900年ということはもう100年以上も続いていることになります。

 

 工房のお店はいつもお得意様で賑わっています。

 

 「私は南仏の人間ですから自然のものが好きなんです」と女性。

 

 「シャワーにかかる時に使ってますよ。近所に来た時は必ずここに寄ることにしています」と別の女性。

 

 実は、わが家でもマルセイユ石鹸を使っています。なんとここのメーカーのマルセイユ石鹸でした! 

 

         savonM.jpg

 

 泡立ちも泡切れもよく、洗った後はしっとり。洗顔にも使っています。

 

 



 

 

******** フランス人のつぶやき *******


 

「今日、午前7時58分にシャワー室に入り、8時1分に石鹸で洗い始め、8時2分に、工事のために家の水が8時ちょうどに止まることに気がついた[がく~(落胆した顔)]

 

VDM (Vie de merde)より



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コメント 6

yuzuhane

マルセイユ石鹸、我が家も大ファンです。マルセイユに行く前から、南仏ではよく売ってるので買ってきていました。マルセイユ石鹸、もともと材料に恵まれて石鹸造りが盛んだったところに加えて、ルイ14世が、品質が悪いものを排除するために王令で基準を定め、サボンドマルセイユの地位を確立していったんですよね。石鹸受けもおしゃれですね。
by yuzuhane (2015-04-28 08:20) 

huck

私も旅行中の固形石鹸は、普通の(?)形のマルセイユ石鹸を使っています。旅行中の石鹸箱で思うこと。日本の石鹸箱は、水はけのために底に穴が空いています。持ち歩きには不都合です。ヨーロッパで、この穴なしのを探して買うことになります。できれば、大きめの(洗濯も兼ねるので)マルセイユ石鹸の入る石鹸箱が欲しいのですが、10年かかって、まだ見つけられません。旅行用の石鹸箱も、探すとなかなかいいのに、出会いません。どなか詳しい方がいらしたら、教えてください。
by huck (2015-04-28 11:22) 

carotte

yuzuhaneさん
マルセイユ石鹸、yuzuhaneさん宅でもお使いですね。この石鹸、一度使うとやめられません!泡立ちがよくて、洗い上がりはしっとりで気持ちがいいです。ルイ14世はそんなことをしていたのですか!それでマルセイユに石鹸産業が定着していったのですね。
この石鹸受け、実は植木を載せる台なのです。100円ショップで買いました。わが家に約1名、深く考えもせず買い物をするのがおりまして、マルセイユ石鹸を買ってみたらビッグサイズで適当な石鹸受けがなかったのですよ。それでこれになったというわけです。
by carotte (2015-05-02 14:49) 

carotte

huckさん
旅行中はマルセイユ石鹸をご利用だったのですね。
石鹸受けはよく見かけますが、石鹸箱はあまりみかけないですね。それとも自分があまり使わないせいでしょうか?大きいサイズとなるとさらに見つけるのが難しそうですね。ひょっとしたらパス用品とは関係のないところにいいものがみつかるかもしれませんよ。文具用品とか、どうでしょう?ひょっこり代用できそうなものが見つかるような気もします。
by carotte (2015-05-02 14:56) 

opas10

ケミカル製品は、一旦よい処方ができると10年単位で使えるのですが、100年以上同じ処方とはすごいです。きっと同じ材料や処方でも、環境や細かなノウハウがあるのでしょうね。
by opas10 (2015-05-06 22:47) 

carotte

opas10さん
技術的に何か工夫をしながら今に至っているのは確実でしょうね。昔の石鹸と今の石鹸ではだいぶ質が違う気がします。そして、サヴォン・ドゥ・マルセイユというネームヴァリューもここまで続いてきた要因のような気がします。
by carotte (2015-05-13 00:06) 

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