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フランソワ1世を巡る旅 その5 [サントル・ロワール地方]

 シリーズの最後は、ミラノ公国を巡る戦い“マリニャンの戦い”です。

 

 1515年にフランス王に即位したばかりのフランソワ1世が、ミラノ公国の支配を巡ってスイスと戦い勝利したのが、このマリニャンの戦いです。

 

 フランス中西部の町ロモランタン=ラントニーで、この戦いが当時さながらに再現されました。

Paris_RomorantinL.jpg

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年7月24日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下にある文字をクリック

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 昔の衣装を身につけた方々が、厳かにこちらに向かって行進してきました。1515年当時の再現です。

 

 1515年といえば、日本は群雄割拠の戦国時代。戦いに明け暮れていた時代でした。

 

 そしてヨーロッパでもまた国の勢力を巡って争いが絶えなかったようです。

 

 そのような争いの一つがマリニャンの戦いでした。

 

 その戦いを再現するために、こうして300人の役者さんたちがロモランタン=ラントニーに集められました。

 

 本日はリハーサルの日です。

 

 16時間も続き16,000人もの死者を出した壮絶な戦いの再現です。

 

 300人ではちょっと迫力に欠けるような気がしますが、目を引くのがその見事な衣装。

 

 作ったのは、パリのバスティーユのオペラ座の衣装を担当していた方だそうです。

 

 全部の衣装を作り上げるのに2ヶ月かかったとか。

 

 「私たちが作ったのは、あの肖像画で有名なルネッサンスのフランソワ1世ではなく、中世の香りの残るフランソワ1世です」と衣装担当のアンヌ=マリーさん。

 

 フランソワ1世は王に即位後、イタリアを旅したことで、ルネッサンスの影響を受け変化して行ったようです。

 

 あのレオナルド・ダヴィンチをフランスに迎え入れたのは、マリニャンの戦いに勝利した直後のことでした。

 

 そんな王様に扮するのが、黒いポロシャツ姿のミカエルさんです。本業は役者さん。

 

 本日は衣装あわせのためにアトリエにやってきました。

 

 下着の他にいろんなものを着込んで出来上がったのがこれです。このスタイルで乗馬とは!

 

 しかし、ミカエルさん、乗馬の名手だったフランソワ1世と同じくらい素晴らしい手綱捌きです。これなら本番も大丈夫でしょう。

 

 集められた役者さんたち、フランス人だけではありません。チェコ人もいれば英国人もドイツ人もいるそうです。

 

 皆さん、歴史の再現を心から楽しんでいるようです。

 

 会場には観客席もすでに設置されています。本番は7月24日と25日でした。

 

 当日は衣装をまとった役者さんたちが町をパレードしたりとにぎやかだったようです。

 



******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、私はオーディションを受けては合格できない失業中の役者。今朝、一緒に連れて行ったうちのネコがオーディションに受かって役をもらった」

 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 2

opas10

16時間で16,000の死者ということは、1分間に約17人が亡くなっているので、中世のゆっくりした闘いでそれだけの犠牲が出ると言うことは、広範囲で相当激しい戦いが繰り広げられたのですね!
by opas10 (2015-08-15 21:48) 

carotte

opas10さん
確かに1分間で17人ほどになりますね!戦いの激しさがしのばれます。この時代、大砲やら鉄砲などなかったでしょうから、もっぱら斬り合いですよね。恐ろしい戦いのようです。
by carotte (2015-08-23 21:21) 

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