フランス時代のダ・ヴィンチ 後編 [トピックニュース]
普通、台風が通り過ぎた後は台風一過といって、からっと晴れるのですが、今回はとんでもない豪雨になってしまいました。
全体の被害の程度が気になります。
さて、本日はレオナルド・ダ・ヴィンチの後編です。
ダ・ヴィンチとともにアルプスを越えてフランスにやってきた3枚の絵画のうちの一つが、あのモナリザです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年9月6日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
中庭のガラスのピラミッドと言えばルーブル美術館。
開館と同時に案内図を見ながらツーリストが向かう先はと言えば・・・モナリザの展示室。
さすがに大勢の見学者が集まっていました。皆さん、写真撮影に余念がありません。
このミステリアスな微笑み。すべてが完璧なように思えます。
学芸員のヴァンサンさんのところには毎日のように手紙や書類が送られてきます。
美術館で展示されている作品を見た人たちが書いた感想や解説です。
その中にはモナリザについてのものも沢山あります。何やら図形を書いて分析した論文のようなものまであります。
「モナリザを見て感動したのでしょうね。これだけひとの心を惹きつけるのは、あの絵のもつミステリアスな要素だと思います」とヴァンサンさん。
ダ・ヴィンチがアルプスを越えてフランスまで運んできたこの絵画は、今の通貨に換算すると3500ユーロ(約49万円)ほどで、フランソワ1世によって購入されました。
それからざっと500年の間、アンボワーズ城、フォンテーヌブロー宮殿、ヴェルサイユ宮殿と展示場所を変えながら、最後にルーブル美術館に収蔵されることになりました。
他の作品と一緒にこんな風に展示されていたのですね。
1911年8月21日、展示されているはずのモナリザが見当たりません。盗まれてしまったのです。
しかし、1914年に無事ルーブルに戻ってきました。
「それ以来、モナリザを一目見ようと人々が長い列を作るようになりました」と関係者の方。
今年6月、モナリザの価値は20億ユーロ(約2800億円)と判定されました。
最近の絵画の販売額と、美術館に見学に来る人たちの経済効果なども加味してはじき出された数字だとか。
とは言っても売買の対象にはならないでしょうね。ルーブル美術館が手放すとは思えません。
皆さん、モナリザと一緒に写真撮影ですね。モナリザを見に来る人の数は1日60,000人にものぼります。
「モナリザは、日本で言えば富士山みたいなものです。一度は見てみたいというわけです」と美術館の方。
なるほど、そうですか、富士山ですか。
確かに一生に一度は見てみたいと思いますし、見ると美しくて神々しいですね。
さて、現在は最新技術を使って時間を遡り、作者がどのように描いていったかを探ることができるようになりました。
「表面に塗られ黄ばんだニスがない場合の絵が真ん中のになります。ここからダ・ヴィッチが実際に使った絵の具を割り出し、オリジナルの色合いを再現したのが一番右端の絵です」
ダ・ヴィンチはモナリザに何度も手を入れ続けていたと言われています。現代の技術でそれが明らかにされているそうです。
そして、イタリアでは、このモデルになったと言われているリザ・デル・ジョコンドの遺骨探しまで行われました。
「モデルはジョコンドだと言われていますが本当のところははっきりしていません。その謎がまた人々を惹きつける所以なのでしょう」
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、私が働いている美術館にやってきた見学者に、金魚の泳いている小さなビニール袋をクロークに預けると言われて往生しました」
VDM (Vie de merde)より
モナリザもラバに乗ってアルプスを越えてきたとは意外でした。そして、盗難にあったことで、一層価値を上げた、という伝説もこの絵に似合ってますね~
by opas10 (2015-09-14 23:59)
opas10さん
モナリザを盗んだのはイタリア人で、もともとイタリアのものだ!と言っていたらしいですよ。モナリザがアルプスを越えてフランスにやってきたというのもまた面白いですね。
by carotte (2015-09-22 11:08)