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ものの値段 [トピックニュース]

 ものの値段には、これならこれくらいが妥当だろうと納得できるものと、どうしてこんなものがこんなに高いの?と疑問になるものがあります。

 

 そこでフランスのTV局フランス2の取材班が本当のところ、どうなのよ?と調べてきました。

Paris_Paris.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2015年9月21日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 

 スマホ、ジーンズ、プリンターのインクカートリッジ。

 

 この3つ、どれも決して安くはありません。しかも、価格競争に巻き込まれていないことも共通しています。

 

 「1,000ユーロとか700ユーロとか、電子機器なんて適当に値段が付けられている気がしますね」と男性。

 

 そこで取材班、その道の専門家に聞いてみることにしました。

 

 まずはスマホから。

 

 手に入れたのは649ユーロで売られていたスマホ。

 

 とりあえず本体の価格を見積もるためには分解して何が使われているかを知る必要があります。

 

 約15分ほどで分解完了。スマホの中ってこんな風になってるんですね。

 

 本体の価格はといえば、充電池が4ユーロ、カメラが16ユーロ、画面が一番高くて40ユーロ。

 

 その他諸々の部品を合わせると全体で185ユーロとのこと販売価格の三分の一以下です。

 

 販売価格の30%が製造費、35%が研究開発費、残りの35%がマージンという具合になっているとか。

 

 となるとざっと200ユーロがメーカーの利益ということになります。かなりの利益ですね。

 

 「贅沢品というイメージのあるものは、普通の値段より高額で売られているものです。そして消費者もおそらく妥当であるべき値段より高い買い物をしているという自覚があるはずです」と専門家の方。

 

 次にジーンズ。だいたい100ユーロくらいで売られています。

 

 その道のプロがおっしゃるには、製造費はかなりお安いとか。

 

 価格の10%が製造費、輸送費が5%、残る85%から利益分を割り出すのは少々困難だそうです。

 

 「この部分にはマーケティング費やら広告費など様々なものが含まれています」

 

 そう言われると有名なタレントにジーパンを履かせて広告しているメーカーもありますね。

 

 それにしても製造費が10%とは驚きです。

 

 最後はプリンターのインクカートリッジ。

 

 取材班が隠しカメラを持ってお店に行ってみると、店員はプリンターと同じメーカーのカートリッジを薦めていました。

 

 「他のカートリッジを使うとプリンターが故障しますよ。そうなるとメーカーは保証できなくなります」と店員。

 

 そこでプリンターと同じメーカーのカートリッジを15ユーロで購入。消費者センターに持ち込みました。

 

 「この量で15ユーロということは、1リットルではいくらになるでしょうね」と計算機を叩く担当者。

 

 計算によると1リットルで1,000ユーロ(約14万円)にもなります。ずいぶんと高いですね!

 

 「高価な香水やグランクリュのワインと同じくらいの値段です。ちょっと驚きですね」

 

 メーカーはプリンターを安く売ってカートリッジで利益を得ているんだとか。

 

 やはりそうでしたか。カートリッジを2〜3回買うとプリンターと同じ値段になってしまいますもんね。

 

 カートリッジといえば思いつくのが例のカプセルコーヒー。

 

 こちらはメーカー以外でもカプセルを製造し始めたので価格競争が始まりかけているそうです。

 


******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、クリスマスのプレゼントを皆で開ける時間になった。家族一人一人が10ユーロでプレゼントを買うことになっていたのだ。さっそく僕に回ってきたプレゼントを開けてみると・・・値札が付いたままになっていた。そこには1.5ユーロと書かれてあった」

 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 6

huck

プリンターのインクの値段は不思議に思っていました。旧式のプリンターでは補充式のインクを使っていましたが、新しいプリンターに変えたら、補充式インクだと動かなくなりました。メーカーもなんとかオリジナルのカートリッジを買わせようと考えているのでしょうね。
by huck (2015-09-23 11:51) 

opas10

部品を組み立てるので原価計算エレクトロニクス製品よりも、成分や製法がブラックボックスなケミカル製品の方が、一般的に高い値付けがしやすいんですよね。プリンターのビジネスモデルは、それ以前に業務用コピー機で行っていた消耗品(用紙やトナー)で儲けるモデルを大々的に転用したものなんです。
by opas10 (2015-09-23 20:50) 

carotte

huckさん
やはりオリジナルのカートリッジを買わせようといろいろ考えてるみたいです。でもすごく高額。あまりに高いので、私は安い補充式のインクを買ってサバイバルしてます。プリンタヘッドがダメになったら純正のカートリッジを買おうかと思ってます。
by carotte (2015-10-05 14:58) 

carotte

opas10さん
なるほど。確かにケミカル製品の原価って分かりにくいですね。1リットル10万もするなんて言われると、ぎょっとします。プリンターのビジネスモデルって、ちょっと前の携帯に通じるところがありますね。
by carotte (2015-10-05 15:05) 

風の友

大変勉強になりました!
by 風の友 (2015-10-06 15:08) 

carotte

風の友さん
お役に立ててなりよりです!^^
by carotte (2015-10-08 22:50) 

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