シュノンソー城 その1 [サントル・ロワール地方]
ロワール川渓谷のお城の中でも、“貴婦人たちの城”として知られる美しいシュノンソー城。
今日から5回のシリーズでこのお城を訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2015年10月5日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
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ロワール川の支流シェール川を上流に向かって進むと見えてくるのがシュノンソー城です。
なんとも優雅なお城。
このフランス・ルネッサンス様式の傑作とも言われているお城では、100人ほどの人たちが働いています。
生花係り、修復係り、料理人、庭師など、全員がやりがいを感じながら仕事に専念しています。
美しいのは建物だけではありません。幾何学模様のフランス庭園もまた見事です。
庭園の管理責任者がニコラスさんです。庭師というだけではなく植物学者でもあります。
「庭全体を見て回ります。毎日、しなければならないことが何かしら必ずあります」
ニコラスさんはフランス式庭園に魅せられ数ヶ月前にアメリカのペンシルベニア州から来たばかりだそうです。
フランスのお城の庭園を管理しているのがアメリカ人だったとは少し驚きです。
ここは“ディアーヌの庭”。
「シュノンソー城の庭園はヴェルサイユやヴォルヴィコント城の庭園の元となりました」とニコラスさん。
花の数は5000本もあるそうです。
シュノンソーは1513年にカトリーヌ・ブリソンネによって建てられました。
カトリーヌは、シャルル8世からフランソワ1世までの三代にわたってフランス国王に使えた財務長官トマ・ブリソンネの奥方でした。
その後、お城の主となったディアーヌ・ドゥ・ポワティエ(国王アンリ2世の愛妾)が橋をかけ、その次に城主となったカトリーヌ・ドゥ・メディシス(国王アンリ2世の王妃)が橋の上に二階建ての回廊を作らせました。
それが今日のシュノンソーの姿です。
このお城の中で行われているのが美術品の修復です。
現在行われているのはルイ14世の肖像画の修復です。
金の彫刻のような額の修復を担当しているのがアデリーヌさん。
さきほど液体と白い粉を混ぜて作っていたものを団子状に丸めて少しずつこうして額に足して行きます。
これは根気のいる大変な作業ですね。1日に10時間働くこともあるとか。
肖像画を担当しているのがジェシーさんです。
300年も前の絵画と同じ色を再現するのが一番難しいそうです。
「まずは絵を隅々までチェックして、その時代によく使われていた色を考慮し、修復用の色を決定します」とジェシーさん。
こうして静かに修復作業が続けられている一方、ガイドの女性が観光客には解放されていない場所へと案内してくれます。
次回へ続く。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、僕の彼女と一緒にアテネに行った。アクロポリスで観光ガイドをやったことのある僕は、彼女にいろいろ説明してやった。小1時間ほど話してふと振り向くと、真剣な眼差して耳を傾けているフランス人がぞろぞろ付いてきていた」
VDM (Vie de merde)より
城の中のバックヤードをみることができて、興味深かったです。
プロの集団とは思ってもいませんでした。
by kiki (2015-10-20 13:39)
kikiさん
一つのお城で100人もの人が働いているとは思ってもいませんでした。他のお城と重複している人もいるのかもしれませんが、お城の維持にはたくさんの人が関わっているようです。
by carotte (2015-10-21 16:31)
お城や文化財のメンテナンスに100人の専門家集団が携わっているとは!!しかもいずれも、かなり腕利きのプロですね。その人たちを紹介する際の演出が、妙に仰々しくて、個人的にツボでした(笑)
by opas10 (2015-11-01 21:26)
opas10さん
一人一人の名前の字幕がくるくるシャキ〜〜ンと登場しましたね。^^ 今回のシリーズはFrance 2というTV局なのでTF1とはまた違った演出になってました。
by carotte (2015-11-03 11:02)