シュノンソー城 その3 [サントル・ロワール地方]
庭園を管理する庭師、お城を華やかな花で飾る生花係、美術品の修復家など、シュノンソー城は大勢の人たちによって支えられています。
そして、ここを住まいにした王妃たちの歴史が刻まれています。
シリーズの三回目をご覧ください。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2015年10月7日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
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花の蜜を求めて庭園を飛び回るミツバチたち。
ここには6つの巣箱があり、24万匹のミツバチたちが暮らしています。
美術品の修復を担当しているアデリーヌさんとジェシーさんがここにやってきたのにはわけがありました。
修復に欠かせない蜜蝋をもらうためだったのです。
「蜜蝋は18世紀すでに使われていました。そしてそれは今でも変わらないのです」とアデリーヌさん。
二人はアトリエに戻ると、さっそく作業にとりかかります。
蜜蝋を削ってなにやら粉を混ぜ合わせています。
器を見ると、ボンヌママンのジャムのフタでした。きっと使い勝手がいいんでしょうね。
「これをタンポンで少しずつ塗っていきます。こうすると、わざとらしくなく自然に古びた感じになります」とアデリーヌさん。
ミツバチもまたお城を支えるメンバーの一人だったのですね。
お城から見た庭園。今はお花であふれていますが、16世紀、カトリーヌ・ドゥ・メディシスの時代とはだいぶ違っているそうです。
幾つかの花はニコラスさんが新しく植えたもの。
「イタリアからやってきたカトリーヌ・ドゥ・メディシスは、一緒にレモンやオレンジやオリーブの樹を持ってきてここに植えました」
カトリーヌの次に城主となったのがフランス国王アンリ3世の王妃ルイーズ・ドゥ・ロレーヌでした。
1589年、アンリ3世が暗殺されると悲しみのあまりルイーズは自分の部屋を含むほとんどの部屋の壁を真っ黒に塗ってしまいます。
そして自分は白い衣服に身を包み喪に服してすごしたそうです。
そのため“シュノンソーの白い貴婦人”と呼ばれました。
さて、次はガイドのクレールさんが屋根裏部屋へと案内してくれました。
そこは僧侶たちが暮らす部屋。いわば小さな修道院です。
中に入るためにはこんな仕掛けがしてありました。
なんだか忍者屋敷ですね。修道院を守るための仕掛けだったようです。
屋根裏部屋にしては暖炉もあり、割に広々としています。
窓からは見事な風景がのぞめました。
お城から少し離れた敷地内にはオランジュリ(オレンジ温室)があり、今はレストランになっています。
そのシェフが野菜の仕入れに出かける場所は・・・敷地内にある野菜畑。
次回に続く。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、なんのパーティーかよく分からずに、ネクタイにスーツ姿で出席した。すると、みつばちマーヤやバットマンやフランケンシュタインに、ボーイ扱いされてしまった」
VDM (Vie de merde)より
隠し部屋の修道院への廊下は、なかなかすごい仕掛けをしてありますね、確かに忍者屋敷みたいです。それにしても窓からの眺め、屋根と屋根の間から水面が見えるのがとても美しいです。
by opas10 (2015-11-01 21:39)
opas10さん
つくづく美しいお城だなあと思います。外から見ても美しい建物ですし、建物から外を眺めても美しいです。
こんなお城に僧侶が住んでいたとはちょっと驚きでした。
by carotte (2015-11-03 11:17)