ベファーナ [イタリア]
この暖冬のせいか、近所の梅園の梅の木にはつぼみがたくさん付いています。
中にはすでに開花したものもあります。早いですね。
さて、公現祭でフランス人がガレット・デ・ロワというお菓子を食べている頃、お隣の国イタリアでは箒にまたがった魔女が町を飛び交っていました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。（フランスのTV局France 3で2016年1月9日に放送）（映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック）
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Alpexpress Italie/Suisse du 9 janvier
取材班が魔女ベファーナ（Befana）を探してやってきたのはトリノ近郊の町カルマニョーラ（Carmagnola）。
クリスマスのイルミネーションがまだ残っています。
1月5日と6日の夜、こうして子供たちが町の広場に集まって、ベファーナがやってくるのを待ちます。
ベファーナはキャンディーやお菓子をプレゼントしてくれるのです。
「ベファーナは夜現れて子供たちにプレゼントを持ってきてくれます」と女性。
「魔女だけど、親切な魔女なの。お菓子やおもちゃをくれるから」と女の子。
ベファーナに扮装した方がすでに広場をうろうろしています。なんだか愛嬌のある魔女ですね。
「サンタクロースの奥さんみたいなもんですよ」と男性。
言い伝えによると、ベファーナは公現祭の前夜に現れて、子供たちが暖炉の近くにぶら下げた靴下にプレゼントを入れてくれるそうです。
良い子にはキャラメルやチョコのプレゼント、悪い子には真っ黒の石炭のかけらを入れていくのだとか。
「田舎の町や村では、女神ディアーナがクリスマスから公現祭までの10日間、畑の上を飛び回って土地を豊かにしてくれると伝えられてきました。このディアーナが数世紀たつうちにその有り様が変わっていったんです。カトリック教会が異端としてこのお祭りをやめさせようとしましたからね。ベファーナという言葉はエピファニア（イタリア語で公現祭の事）の方言から来ているんです」と男性。
さて、いよいよ広場では本物のベファーナが登場するようです。
ワイヤに吊るされ花火をパチパチさせながら箒にまたがり空を飛んでいるのがベファーナ。なんだかこちらのベファーナは不気味。
このお祭り、今ではカトリック教会も認めるお祭りだそうです。
また、ファシズムの創始者と言われるムッソリーニもこの祭りを大々的に祝ったとか。
「ムッソリーニは当時盛んに行われていたこのお祭りを利用しました。子供たちや貧しい人たちに対して政府が寛大であると印象付けようとしたんです。権力者は昔からこうしてこの祭りを利用してきたんです」と女性。
「私はずっとベファーナが本当にいると信じてました。母が大きな靴下をぶら下げて、真っ黒な石炭のかけらを入れたので、悪い子にしているとベファーナが石炭しかくれないと思ってました」と女性。
このお祭りではみんな良い子ばかりが集まったようで、石炭をくれるベファーナはいなかったようです。
＊＊＊＊＊＊＊＊ フランス人のつぶやき ＊＊＊＊＊＊＊
「今日、甥っ子が醜い魔女の仮面をかぶって遊んでいた。怖がらせてやろうと甥っ子から仮面を取り上げ自分がかぶって見せた。唯一、甥っ子が怖がったのは、私が仮面を取った時だった」
VDM (Vie de merde)より
悪い子には石炭のカケラなんですか、今はむしろ石炭を用意する方が難しので、どうしても良い子が増えそうですね(笑)
by opas10 (2016-01-11 22:19)
opas10さん
考えてみれば、今となっては石炭を手に入れる方が難しいですね。逆に貴重品です。^^
by carotte (2016-01-16 16:41)