ジーパンはエコじゃない! [トピックニュース]
昨日は寒〜い一日でした。
この三連休ですっかり冷えきってしまったオフィスは暖まるまでにかなり時間がかかりました。
この寒さ、今日も続くようです。やっと本格的な冬になったか・・・。
さて、本日は、今や誰もが履きこなしているジーンズのお話です。
ジーンズって、あまりエコじゃないらしいんですよ。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年1月12日に放送)(▸をクリックして映像が出て来ない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Consommation : le jean est un des produits les plus polluants au monde
世界で一番着られているのが、ジーンズ。
世界中で年間20億本ものジーンズが販売され、フランスだけに限ると、6300万本が売られているそうです。
こうして便利に愛用しているジーンズですが、環境面から考えてみると最悪だそうです。
ジーンズ1本に必要な水の量は数百リットルにも及びます。
さらに、農薬、染料、強力な洗剤も使います。おまけに、その輸送距離は数百万キロにもなるとか。
ジーンズは、お店に並ぶまでに途方もなく長い旅をしています。
まずはインドで栽培された綿がパキスタンで布になり、その布は中国で染められます。
染色された布がジーンズに仕立て上げられるのはトルコ。その時使われるのが日本製のジッパー。
この移動距離をトータルすると65,000キロにもなります。
ここは中国の西塘鎮(シータン)。
下水を流れる水の色は不自然な青色。工場の排水が川のようになって流れていきます。
西塘鎮はジーンズの町。毎日200万本のジーンズが生産されています。
こちらの工場では化学染料が使われ、大きなタンクでは大量の洗剤を使ってジーンズが洗浄されています。
そんな中、どの工員もマスクをするでもなく素手で作業をしています。
「環境汚染があるのはわかってますよ。でもこの手の仕事にはそれがつきものなんです」と工場長。
2012年、ある環境保護団体が調査を行い、有名なジーンズメーカーが発がん性のある有毒な製品を使っていると指摘しました。
「家庭でジーンズを洗濯した場合、有害な物質を拡散していることになるんです。そのことが水を汚染し、引いいては食品にまで影響を及ぼすことになります」とその団体の方。
一方、100%エコロジーなジーンズを製作・販売している企業もあります。
ここはトマさんのお店。
「こちらのジーンズは全てフランスで作られています。布は有機栽培のコットンです」とトマさん。
この会社を立ち上げたのは2年ほど前のこと。
現在、従業員は10名。一ヶ月に 1,000本のジーンズを作っています。
今の品質を保つためにはフランス国内で製造することが欠かせないそうです。
例えば染色はロワール県の工場で行われています。
健康を害するような物質は使わず、使用済みの水は汚染物質を取り除く処理を施しているそうです。
ここまで徹底しているとなると、気になるのはジーンズのお値段。
一着100ユーロしないそうです。
わりに人気でコンスタントに売れているそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、仕事でアイスランドにいる彼から電話がかかってきた。私のことが心配で電話してきたのかと思いきや、ジーンズとTシャツを一緒に洗っていいかどうかを知りたかったらしい」
VDM (Vie de merde)より
水平分業が進むと、確かに部材の移動距離は長くなりますね。それと、モラルのない生産者を淘汰する仕組みは必要ですね。
by opas10 (2016-01-23 23:43)
opas10さん
一本のジーパンを作るための移動距離はすごいですね。
環境汚染が産業を蝕むということを自覚するまでにはどうしても時間がかかります。
by carotte (2016-01-31 14:32)