60年前の2月 [コート・ダジュール地方]
寒い日が続きますが、来週末あたりは暖かくなるような・・・。
この時期になるとどうしても春が待ち遠しくなります。
さて、温暖な気候が続いているコート・ダジュールのニース。
あまりに暖かすぎて不気味だという人もいるくらいです。
しかし、今からちょうど60年前のニースはとんでもないことになっていました。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年2月3日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
今年2月の第一火曜日、フランスのニースはこんな具合です。最高気温は16度。
海岸の遊歩道プロムナード・デ・ザングレは、散歩する人、ジョギングする人などで賑わっていました。
これからちょうど60年前の1956年、フランスは20世紀最大の寒気に襲われていました。
ニースでは15センチの積雪。気温はマイナス12度まで下がりました。
「学校はお休みになりました。それで通りに出て雪合戦をしたり雪だるまを作ったりしましたよ」と年配の男性。
当時を思い出しながら話してくれました。
「雪のニースなんて最悪でしたよ。ニースに雪が降るなんて考えられませんでしたからね」と別の男性。
この風景はすごいですね。とてもコート・ダジュールとは思えません。
1956年2月1日にやってきた寒気団は1ヶ月も居座り続けました。
フランスの川の95%が凍り付いてしまったそうです。そして、ぶどう園の80%が被害を受け、ぶどうの収穫は不可能になったのでした。
一時的に飲料水が不足し、人々は自宅にあるもので食事を済ませたそうです。
この食事風景もすごいですね。分厚いコートを着たまま食べています。相当寒かったようです。
この寒さで命を落とした人は150人にもなりました。
パリもこの通り雪をかぶっています。気温はマイナス15度。
恵まれない人たちには暖かいコートの寄付もあったようです。
エリさんは当時16歳。一家で営んでいた植木屋を手伝っていました。
「とても大変でした。あのハウスで20日間夜を過ごしました。ハウスの屋根に雪が積もって夜の間に凍ってしまうんです。それを毎日落としていました」
その大寒気団が去っていった3月。モナコでレーニエ3世とグレース・ケリーの結婚式が行われました。
そして2016年。1月のフランスは1950年以来、最も温暖な月になりました。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、雪になった。庭に見知らぬ男が入ってきたとうちのワンコが30分も前から吠え続けていた。見知らぬ男とは “雪だるま”」
VDM (Vie de merde)より
一瞬グレースケリーの美貌に、いくちゃん、堀北を忘れそうになりました(笑)
by opas10 (2016-02-13 21:10)
opas10さん
ふふ、グレースケリー、キレイでしたねえ。そしておばあさんになる前に亡くなってしまいました。
by carotte (2016-02-19 23:34)