わが家は離れ難し [地方の小さなできごと]
ヤフーのサイトを見ていたら「ジョコビッチとのディナーが当たる!」という広告を発見。
どんなものかと単純に好奇心で、名前やらメルアドやらを入力して「進む」をクリックしたら応募したことになってしまいました。
しまった!と思っても後の祭り。個人情報を提供してしまっただけかもしれません(涙)。
でも、普通、最後に「確認」のページが出てくるものではないですかねえ〜。どうでもいいけど・・・。
さて、フランスは日本に比べて平地が多いせいか、川が増水して近隣の家々が浸水してしまい、なかなか水が引かないという災害が割に多く発生します。
そのため、国は浸水しやすい地域の人々に転居するよう働きかけてきます。
フランス南部のガール県にある小さな村ネール(Ners)に住むユゲットさんも転居を言い渡されている一人です。
しかし、長年住み慣れた家を去るのは簡単なことではありません。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年2月4日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
この方がユゲットさん、88歳。だいぶご高齢です。
「この家を壊したがってるんです。何しろここはレッドゾーンの危険地帯だから」とユゲットさん。
レッドゾーンと言われるだけあって、ここは何度も浸水の憂き目に遭っています。
そこで県は、立退料580,000ユーロ(約7,000万円)をユゲットさんに提案し転居してもらおうとしているのです。
しかし、ユゲットさん、頑として受け入れません。
「老人ホームには行きませんよ。ここで暮らします。この家で死にたいんです。お墓だって用意してありますから問題なし。私が死んだらこの家をきっと壊すでしょう」とユゲットさん。
2002年、この川が増水して橋を飲み込んでしまいました。
その時、家の一階が浸水してしまいました。
そのため国はこの地域は洪水の起きる危険地帯だと判断したのです。
「人里離れた場所でもありますから、救援隊が駆けつけることも難しくなるんです」と県の職員。
「私はそっとしておいて欲しいんです。このままここで暮らすために出来る限りの事をするつもりです」とユゲットさん。
「またもし洪水が起きたらマダムが元気でいるかどうかとても心配になります。でもあの家は思い出がたくさん詰まってますからねえ」と村の人。
家は1920年にユゲットさんのお祖父さんが建てたもの。
様々な出来事を見てきた家です。長い歴史があります。
とは言っても、結局は壊されることになるようですが、県としてはできるだけ平和的な解決法を望んでいるそうです。
なかなかむずかしい問題です。88歳で長年住み慣れた家を出て別のところで暮らすというのはきつい話ですね。
しかし、かといって洪水が起きたときのことを考えると・・・。
なかなか良い結論は思いつきません。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、夫は家の外で過ごすことが多く、5歳の息子がそれに気がついてこう言った。『ねえ、今度パパをディナーに招待しようよ』」
VDM (Vie de merde)より
ジョコビッチのディナーに引っかかっちゃいましたか!きっと自分は、いくちゃんとのディナーがあれば引っかかりそうな(笑)。
この問題は、双方の言い分がわかるだけに難しいですね~。
by opas10 (2016-02-13 21:16)
opas10さん
引っかかっちゃいました。私としたことが!
この問題は本当に難しいです。
by carotte (2016-02-19 23:38)