晴天の町 [ラングドック=ルシヨン地方]
帰りの通勤電車の中。iPadで読書に勤しんでいると、どこかから聞こえてきます。
「ヒック・・・」
またしばらくすると、
「ヒック・・・」
どうやら前に立っているおじさん、しゃっくりの発作に見舞われているらしい。
普通ならどうにかして止めようとがんばるところなのですが、そのおじさん、のんきなものでずっと「ヒック・・・ヒック・・・」とやり続けている。
なんとなく耳に入ってくるから聞いてしまう。
そうするとなんだか自分まで「ヒック・・・」となりそうになる。
私が電車を降りるまで続いてたけど、あの人、大丈夫だったんだろうか?
さて、4歩進んで3歩下がるみたいにして春が近づいているようですが、この時期、フランスのTV局TF1にかならず登場するのがフランス南西部の地中海に面した町コリウール(Collioure)。
日本ではあまり観光地としては知られていませんが、フランスではリゾート地として人気のようです。
折から、学校が冬休みのシーズンに入っています。バカンス客で賑わう直前の町の様子をご覧ください。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年2月18日に放送)
南仏と同じようにこちらも太陽の光が降り注いでいます。
市場に大勢の人たちが集まってきました。お店の人はホッと胸をなでおろしています。
「やっと人が来てくれるようになりました。去年よりちょっと増えたかな」
「太陽の日差しに誘われて皆が表に出てくるようになりましたね。気持ちがちょっとワクワクしてきます」
これまで閑散としていた通りをたくさんの人が歩くようになり活気が戻ってきました。
今日は、寒い北風もなく暖かい日差しがあるだけ。
「今日は買い物をして知り合いとおしゃべりしましたよ。ええ、太陽の日差しは大事です」
「この日差しはお金じゃ買えませんねえ。とってもいい気分ですよ」
コリウールは一年のうち300日は晴天という奇跡のような町。
この海岸の風景、絵になります。
ここは画家たちにも愛されました。マチス、ブラック、ピカソ、デュフィーなどが滞在したことで知られています。
海岸には椅子とテーブルが並べられ、バカンス客がやってくるのを待っています。
「ずっと空は曇りでパッとしませんでしたからね。太陽のありがたみを改めて感じますよ」
時々、薄い雲に覆われていた太陽ですが、この陽気は週末まで続くそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、太陽の日差しがまぶしいくらいの快晴。気持ちも軽やかに、いつも自転車で走る路地を走っていた。やがて二つの門に囲まれた狭い入り口が見えてきた。いつものように間をすり抜けようとして気がついた。しまった、今日は車だった」
VDM (Vie de merde)より
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