続・フランスの農業事情 [トピックニュース]
いよいよ昨日、パリで国際農業見本市が始まりました。今年で53回目になります。
毎年、大統領をはじめ多くの政治家が見学に訪れることでも知られています。
朝、7時にやってきたオランド大統領、ブーイングで出迎えた農家の人たちもいたとか。
そして農業省のスタンドが活動家によってグチャグチャに破壊されてしまいました。激しい抗議行動・・・。
ワインやチーズなど順調そうに見えるのですが、実際のところ、何が問題になっているのでしょう?
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年2月26日に放送)(▸をクリックしても該当の映像が出て来ない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Agriculture : des secteurs plus rentables que d'autres
ヨーロッパで一位の生産を誇るフランスの農業ですが、この数年、農家は苦しい経営を強いられています。
しかし、同じ農業でもセクターによって状況はかなり異なるとか。
一番に打撃を受けているのは畜産農家です。
特に牛乳は生産量や価格を一定に保つために設けられていた割当制度が廃止になったため、価格が下落してしまいました。
また豚肉・牛肉の価格も下がっています。
そのため経費が収入を上回ってしまい経営が難しくなっているのです。
そう言えば、飼料の価格が高騰して、日本でも畜産農家は大変ですよね。特に牛乳の生産者が減少してバターの供給がおいつかない状態です。
一方、野菜や果物はといえば、フランスは、スペイン、イタリアに次いで第3位の生産国になっています。
しかし、モロッコなど強力な競合国に追い上げられ、こちらも安泰というわけにはいきません。
とは言うものの、利益を生み出している農業もあります。
それがワインの生産。
2015年の輸出額は110億7000万ユーロで、前年に比べるとプラス9%。
特に、シャンパンとコニャックの成績が好調でした。
また、あまり知られていませんが、フランスは種子(映像に登場したのはトウモロコシの種子)の輸出では世界一を誇っています。年間売り上げは30億2,000万ユーロ。
また、赤ラベル(Label rouge)のついた肉や野菜・果物などのオーガニック食品も少しずつ市場を広げており、昨年は前年に比べて10%増となっています。
と言うことは、フランス人には欠かせない肉と牛乳の生産者の問題が一番深刻ということになりそうです。
前回の消費行動からして、肉はますます売れなくなっているようなのでさらに深刻です。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、彼に買い物を頼んだ。“石鹸、洗剤、牛乳”と書いたメモを渡したのに、なぜかオランジーナの缶1半ダースを手に帰ってきた」
VDM (Vie de merde)より
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