ミディ運河と英国人 [ミディ運河]
フランス南部のトゥルーズから地中海までをつなぐミディ運河。今年、350歳の誕生日を迎えます。
かつては重要な水運の道としての役割を果たしていましたが、今は主に観光やレジャーに利用されています。
そして、ボートを浮かべ住まいとして暮らしている人たちもいます。
なんと、そんな人たちの80%が英国人なのだそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年3月17日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
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Les Anglais et le Canal du Midi : une longue histoire d'amour
ここはカペスタン村(Capestang)。ミディ運河が村の真ん中を横切って流れていきます。
長い一日がのんびりと過ぎていきます。とは言っても、ここは過疎とは無縁の村。
何しろ運河の岸にはたくさんのボートが係留され、そこで暮らしている人たちがいるからです。
ジェーンさんとピーターさんもその中の一人。4年前からミディ運河でボート暮らし。
二人の住まいはこの長さ24メートルのペニッシュと呼ばれるボート。
中に入ると・・・普通の家と変わりありません。
「ただ、この家は、ある場所が嫌になったらまた別の場所に移動できるというところが違ってますがね。これぞ自由!」とピーターさん。
ミディ運河なら静かにのんびり暮らしながら、人との交流も途絶えることがありません。
「ヴィルヌヴ=レ=ベジエでは3回冬を越しました。英国人にフラン人、ベルギー人にオーストラリア人など、お友達がたくさんできました」とジェーンさん。
このカペスタン村の運河に暮らす人たちの80%が英国人です。
こちらはグレイさんとカレンさん。英国にある自宅を売り払ってこのカペスタンにやってきました。
思えば35年前、ここに来た時から気に入っていました。
「皆、気さくな人ばかりで、レストランもありますし、何かしらすることがあって・・・」とカレンさん。
「そう、近くに山はあるし、海だってあるしねえ」とグレイさん。
イギリス人を惹きつける要因は2つ。“太陽のある暮らし&節約が出来る”です。
カペスタンでの係留料は全部込みで1ヶ月400ユーロ(約49,000円)ポッキリ。
リチャードさんの場合はもっとすごいことになっていました。
あちこちボートで旅した後、運河の岸辺に家を建ててしまったのです。すごい惚れ込みよう。
英国人が初めてミディ運河のボートをレンタルしたのが1930年代のこと。
その頃からすでにこのムーヴメントが始まっていたのでした。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、デンマークでのこと。財布を盗まれたので警察を呼ぶと、警官が英語が話せないから何もできないという。その説明が完璧な英語だったにもかかわらず」
VDM (Vie de merde)より
運河の上のキャンプ村のようです。キャンピングカーも、一軒の家くらいの値段がしますから。移動自由というのが羨ましい(といっても、いろいろ制約があるのでしょうが)。
フランス内のサンチャゴの道でも、どこかの古い町で、住んでいるイギリス人が多いのに驚きました。(服装がなにか違うので奇異に感じ、人に尋ねて分かりました。)健康保険など自国にいるのと同じなのでしょうね。水上生活者を見て、思うのですが、水道や電気はともかく、トイレはどうなっているのでしょうね?
by huck (2016-03-19 11:16)
huckさん
確かに運河のキャンプ村ですね。
考えてみると英国でも細長いボートで川を旅して回りますね。でも英国はお天気いまいちですが、フランスはまだ晴れの日が多いんじゃないですかね。その辺りも住みたくなる理由があるのかもしれません。確か社会保険も普通に加盟できるようなことを言っていたような気がします。トイレ、どうなんでしょう?まさか垂れ流しってことはないですよねえ。
by carotte (2016-03-21 19:07)