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オルセー美術館 その2 [パリ]

 シリーズの2回目は、オルセー美術館の歴史をたどります。

Paris_Paris.jpg

 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年3月15日に放送)(をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック) 

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



Feuilleton : dans les coulisses du musée d'Orsay (2/5)

 

 開館前の美術館。

 

 この男性、守衛のジャン=クロードさんです。いつものように館内をぐるりと点検して回ります。

 

 そして、一番の特権はこうして一人ゆっくり作品を鑑賞できること。

 

 ゴッホの作品が並んでいます。

 

 「これは良い絵ですね。厳しい労働の合間に休息を取る人たちが描かれています」とジャン=クロードさん。

 

 そしてもう一つの作品が「ローヌ川の星月夜」。

 

 「星の輝く夜です。自然の光が見事に描かれていています。私はこの作品が大好きなんです」

 

 ジャン=クロードさんの至福の時間ももう終わり。そろそろ開館の時間です。

 

 今回、取材班を案内してくれるのは、このメガネの女性。建築担当の学芸員イザベルさんです。

 

 「かつて旅行者はここから入って、この通路を通りホームに向かい、列車に乗ったのです」

 

 大ホールの長さは172メートルあります。

 

 「かつての駅の写真はここから撮影されたものです」

 

 確かに、これを見ると駅だったことがよくわかります。

 

 「レールが敷かれ、そこに電気機関車が止まっています。その上の2階には切符を売る窓口がありました」

 

 オルセー駅がオープンしたのは、パリ万博が開催された1900年のことです。

 

 ここから毎日200本の列車がパリとフランス西部をつないでいました。

 

 1930年代になると列車の車両も増加していきオルセー駅の役割も限界に達していました。そのため新しい駅を別に作る計画が進行していました。

 

 終戦後の1945年には、赤十字がこのオルセー駅で捕虜帰還兵の受け入れを実施したこともありました。

 

 さらに70年代は劇場として使われました。

 

 そして1977年、19世紀の美術品を収蔵する美術館に作り変えられることが決定されたのです。

 

 それから9年後の1986年12月、無事にオルセー美術館がオープンしました。

 

 開館式には当時のフランス大統領のミッテランや、シラク、ジスカールデスタンなどが出席し新しい出発を祝いました。

 

 オープンから30年の今、多くの収蔵品が保管庫に保管されています。

 

 なんだかものすごい作品が無造作に置かれているような・・・。

 

 「これはカイユボットの作品です。テキサスで所蔵されていたのを幸いにも取り戻すことができました」と学芸員のポールさん。

 

 そして、あちらの隅に立てかけてあるのがモネの傑作「草上の昼食」です。

 

 これらの名作は同時に展示されることはありません。10万点ほどある収蔵品の約半分が常時保管庫で展示される時を待っています。

 

 「常に同じ作品をずっと展示するわけではありません。1ヶ月や2ヶ月の間をおいて見学にやってくる人たちが新しい作品を鑑賞できるように入れ替えているのです」

 

 一方、前回登場した子供達。先生のアトリエで創作に集中していました。

 

 どうでしょう?この中に天才画家が現れるでしょうか? 

 

 次回に続く・・・。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、旅行カバンを手に、駅の中をあちこち歩き回った末、やっとホームに辿りついた途端、列車が出発していくのを見送った[もうやだ~(悲しい顔)]

 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 2

opas10

さすがフランス、歴史的建造物の価値がわかっていらっしゃる!とはいえ、建造から30~40年でもっと大きな駅が必要になる、ってというのはまだ問題のような気がします(笑)。
by opas10 (2016-03-26 17:27) 

carotte

opas10さん
かなり立派な駅ですから費用もそれなりだったでしょうけど、予想以上に鉄道が発展したんでしょうね。建替えじゃなく美術館として再利用されたのはよかったです。
by carotte (2016-03-30 14:16) 

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