フランスの最も美しい村3 その3 [ラングドック=ルシヨン地方]
シリーズの三回目はまたフランス南部、スペイン国境に近い城壁に囲まれた小さな村を訪ねます。
今回の村サン=ベルトラン=ドゥ=コマンジュ(Saint-Bertrand-de-Comminges)は、サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼路にある村の一つです。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年5月4日に放送)
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村の歴史を辿るとガロ・ロマン時代にまで遡ります。
その証拠がこれ。ローマ時代の共同浴場跡です。当時の人口は7,000人にも達していたそうです。
そしてこれが今の村の姿。人口は250人ほど。
丘の上に鎮座しているのはサント=マリー大聖堂。それを取り囲むように立ち並ぶ家々。
大聖堂にはこんなに美しい回廊があります。
これだけの教会があるということは、この村が重要な教区だったことを意味しています。
内陣のこの豪華な作り。
「ここは聖職者の席ですが、長いミサの最中に、こっそりここに腰掛けて休んだんです。ここを引っ張ると座席が出てきます」と役場の職員。
「私は熱心な信者ではありませんが、こんなに美しい教会が丘の上にあるなんて驚きですね」と男性。
そしてこの見事な祭壇画。教会には聖ベルトランの聖遺物が保管されています。
ロマン、ゴシック、ルネッサンスの3つの様式の入り混じった教会の建物の中には、16世紀の巨大なパイプオルガンが設置されています。
撮影の間中演奏してくれていたのがフィリップさんです。
この大聖堂を中心に作られたのが今のサン=ベルトラン=ドゥ=コマンジュ村です。
木骨構造の家が中世の面影を今に伝えています。
こちらは村のレストランLe Bistrot Gourmand - Chez Martine。
お店のオーナーのマルティーヌさんはこのお店を開くためにわざわざこの村にやってきたのだそうです。
「大聖堂がとても気に入ったんです。毎日のように通ってますよ。そして、皆んなが仲良く食事ができる場所を提供できてとてもうれしいです」
サンティアゴ巡礼の旅人もこのようなお店でお腹を満たしているのかもしれません。
それにしてもすごい入墨。薄い模様入りのオーガンジーでも羽織っているのかと思ったら、地肌に描かれた模様でした。
村は丘の上だけでなく丘の下にも広がっています。
丘の下でアトリエを構えているのが木製のサンダルを製作しているのはイザベルさん。
イザベルさんはここで生まれ育ちました。
「昔はお店は全部丘の上にあったんです。それでこの階段をいつも往復していました」
そして、リュックを背中に村へやってきたのが巡礼の旅人たち。
春になって巡礼のシーズンが始まりました。
マリーさんはそういう巡礼者に宿を提供しています。
「この村は巡礼の重要な場所の一つなんです。この建物は昔は病院で、巡礼者も受け入れていたんですよ」とマリーさん。
遠くからも見える丘の上の大聖堂は巡礼者にとっては灯台のようなものかもしれません。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、完璧な男性に出会った。背が高くてハンサムでスポーツマン。それにユーモアもある・・・そして腕にミニオンズのタトゥーをしてるの」
VDM (Vie de merde)より
フランス南部、スペインとの国境あたりは美しく歴史ある村の宝庫なんですね。丘の上の大聖堂を中心とした集落、魅了されます。と、キレイに終わるかと思いきや最後に、完璧なはずの男性がミニオンズのタトゥー、笑わせていただきました。
by opas10 (2016-05-29 12:32)
opas10さん
フランスのこの辺りには古いお城が教会が岩山の上や丘のてっぺんに立っていることが多いですね。国境に近いというのが要因なのかもしれません。最近はカナダの首相もタトゥーをしてるようですし、昔の日本人のイメージとは違ってきましたね。
by carotte (2016-06-05 15:23)