村をプロモート [地方の小さなできごと]
カレンダーをめくって6月が始まりました。
祝日が1日もない6月。がっくり・・・。
なんとかしようという話がありませんでしたっけ?祝日、1日くらいは欲しいですよね。
不思議なことにフランスも6月は祝日がありません。6月というのは何かあるんでしょうか?
さて、フランス西部シャラント=マリティム県の小さな村マラン(Marans)の村長さんは、シャッター街になってしまったメインストリートを元の賑やかな商店街に戻すべくちょっと大胆なアイデアを思いつきました。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年5月30日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Charente-Maritime : quand un maire rembourse les impôts locaux
小川のせせらぎ、のんびり糸を垂れる釣り人、たくさんのプレジャーボートが並ぶ港。
人口4,200人ほどの小さな村マランは一見したところ暮らしやすそうな村に見えます。
ところが、これ。村の大通りはご覧の通り、ひっきりなしに車が行き交います。
これではゆっくり買い物どころではありません。そのせいか、通り沿いのお店は次々に閉店していきました。
これでは村は寂れていく一方です。
一計を案じた村長さん、新しく村にやってきた人には、5年間地方税を返金するという策に出ました。
「これはプロモーションなんです。村を売り込むためのものです。『ほら、マランってこんなところだよ。住んでみませんか?』と注意をひくためなんです。そして、きちんとした受け入れ態勢が整っているということをアピールしたいんです」と村長さん。
この方法で、例えば、子供二人の4人家族なら、年間750ユーロ(約93,000円ほど)を節約できます。
しかし、村議会議員の全員がこの方策に賛成というわけではありません。
「彼のやり方には賛成できません。こんなやり方で問題を解決できるとは思えません」と議員。
住民の方はどうかといえば、こちらも意見は分かれています。
「長くマランに住んでいる人が何の恩恵も被らないというのはどうなんでしょうね」と女性。
「これで少しマランが活性化するんじゃないかと思います」と別の女性。
「これでまたお店が復活してくれたらいいと思ってますよ」と男性。
早速この “地方税返金策” に興味を持った人たちが現れているそうです。
これまでに20件以上の申請があったとか。
しかし、現在このやり方が違法に当たらないかどうか裁判所が審議している最中で、計画は保留になっています。
どんな判決になるのやら・・・。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、オンラインで所得税の申告をしていた母親が電話してきて、私についての情報を教えて欲しいという。何を聞いてきたかって?私の生年月日」
VDM (Vie de merde)より
新しいことをやろうとすると必ず反対は出ますが、何もやらないより、何か試してみようという村長さんの心意気に一票!です。
by opas10 (2016-06-03 23:47)
opas10さん
この村長さん、なかなか大胆なことしますね。その分、反発も大きいみたいです。裁判所で判断するようなことなのかなという気もしますが、誰かが訴えたのかもしれません。
by carotte (2016-06-15 16:34)