ゴミの山 [パリ]
家具量販店のIKEYAがスウェーデンのエルムフルト(Älmhult)に博物館を作ったそうです。
その映像に興味のある方は→こちら。
これまで販売されてきた製品が展示されています。
設立が1943年ですから、すでに80年近い歴史を刻んでいます。
この博物館では歴史とともに変遷してきたイケヤの家具・日用雑貨を見ることができるようです。
さて、サッカーの欧州選手権EURO2016が始まりました。
開催国のフランスはだいぶ前からその準備に取り組んできました。
警備体制を強化し、選手やサポーターの受け入れ態勢を充実させたり・・・しかし、そのフランスの首都パリはこの有様です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年6月9日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない時はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Grève des éboueurs : les poubelles débordent à Paris
ゴミ箱からゴミが溢れて、通りにはゴミの山ができています。
というのも、清掃員のストライキで三日も前からゴミが収集されないままになっているからです。
「これはちょっとひどいですね。ひどいとしか言いようがありませんよ」と男性。
カルチェラタンの路地もこの状態です。
「悪臭が漂い始めましたよ」と別の男性。
ゴミの山の向かいにある土産物店は困っています。
「これじゃお客が来てくれませんよ。来てもすぐに出てってしまい、何も買ってくれません」とお店の方。
そして飲食店のオーナーも困り顔。
「テラスで食事をしているところに、ゴミの山からネズミが出てきたりしたらどうなるか分かるでしょう」とオーナー。
こちらは老人ホームの近くにあるゴミ置場。
「これはちょっと悲しいですし、不安になります」と女性。
観光客が大勢集まるサン=ミッシェル界隈もこの通り。
「パリに来てあちこち見物して回ってますが、ゴミが通りに溢れて悪臭がするなんてあまり愉快じゃないですね」と女性ツーリスト。
清掃員がゴミを収集してくれなくても、皆ゴミを外に出すから通りがゴミで溢れかえります。
労働組合のCGTは6月14日までストライキを続けると表明しています。
三日でこの有様ですから、さらに四日も続いたら通りを歩くのにも不自由するような状態になりかねません。しかも不衛生。
ここまでしてなぜにストライキなどやっているのか?
それは、最近、政府が提出している労働法改正案に反対してのことだとか。
確かに、この改正案に反対してフランスの各地でデモが起きており、次第に大きな広がりになってきています。
しかし、これに関しては様々な考え方があるようです。
「やるなら徹底的にやって、あの改正案が適切じゃないことを皆んなに知らしめるべきです」と男性。
「皆、朝起きて仕事に出かけてるんですよ。ストライキなんかやって人を困らせるなんてどうかと思いますね」と女性。
パリ市もさすがにこれは不衛生だとして緊急を要する事態に立ち至っていることを認めているそうです。
セーヌ川の増水がひと段落したかと思ったら、このゴミ問題。パリ市長も楽じゃないですね。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、悪臭漂うゴミ箱は外に出せばいいものを、僕の彼女はゴミ箱に香水をふりかけている」
VDM (Vie de merde)より
労働争議の解決方法として、ストライキというやり方は、特に公務員関連では、もはや世界的にあまり理解と賛同が得られないでしょうね。労働側も何か違う手立てを考えた方がよさそうです。
by opas10 (2016-06-11 19:38)
opas10さん
フランスでは割にストライキには寛容だと思うのですが、ゴミがここまでになると賛同しかねる人も出てくるようです。ただ、労働法改正に対する反対デモは各地に拡大していて、どの程度まで激しくなるのか気になっています。
by carotte (2016-06-15 17:11)