また一つ増えた逸話 [トピックニュース]
フランスはとんでもない革命記念日になってしまいました。
この手のテロは防ぎようがないから厄介です。
さて、そんな中でもあの自転車ロードレース、ツール・ド・フランスは続いていました。
7月14日、第12ステージが行われていたのは、テロ事件の起きたニースからフランスアルプスの山道を260キロほど北西へ行ったところにあるヴァントゥ山(mont Ventoux)。
レースの終盤、選手が道路を足で走るという前代未聞の事態に。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年7月15日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない時はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Tour de France 2016 : Christopher Froome à pied sur la route du mont Ventoux
マイヨ・ジョーヌを着た選手がコースを走っていきます。
これ、マラソンではありません。自転車レースです。
なぜにこんなことが起きたかと言えば・・・。
この数分前、こうしてレースが普通に行われていました。
それにしても沿道の人たちと選手の間がかなり近いですね。
ツール・ド・フランスを見ているといつも大丈夫なのか心配になります。
しかしその予感が的中。
先頭を走っていたオーストラリアの選手が人を避けようとしてブレーキを利かせた瞬間、逆側にいたカメラにぶつかってしまいます。
この選手のちょうど後ろを走っていた英国の選手クリス・フルームもそのあおりで転倒してしまいます。そして自転車は破損。
このままではレースに負けてマイヨ・ジョーヌを失いかねません。
ぐずぐずしてはいられません。替えの自転車が届くまで道路を走り始めます。
やっとサポーターがスペアの自転車を持ってきました。
しかし、1台目どうもうまくいきません。ペダルが合わないようです。
結局、これを乗り捨て2台目の自転車に乗り込み、なんとかゴールできました。
ヴァントゥ山のある地域はこんな風景が広がります。かなり厳しいコースのようです。
「我々のテレビカメラがブロックされてしまいました。どうしてこんなことになったのかきちんと調査する必要があります」と大会責任者。
一方、こちらは表彰台。
足で走ることを余儀なくされたクリス・フルームがステージの真ん中に。
どうやらマイヨ・ジョーヌを守り切ったようです。
「とても、とても嬉しいです。審査委員がこの日のことやこれまでのことをよく考えて判断してくれたものと思っています」
この日の出来事もまた「ツール・ド・フランスの逸話」として語り継がれそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ツール・ド・フランスが通るのを見ようと車で町をうろついていたら、結局、誰もいない、選手も通りそうもない寂れた交差点に追いやられてしまった」
VDM (Vie de merde)より
今回の事件には絶句しました。パリの同時多発テロから1年も経ってないのに・・・。もちろんフランスの強さを信じていますが。 RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2016-07-16 00:40)
末尾ルコ(アルベール)さん
本当にショックです。何か小さな事件は起きるかもしれないとは思いましたが、ここまでのテロが起きるとは・・・。その手法がまた嫌な感じなんですよね。この惨劇に負けずがんばってほしいです。
by carotte (2016-07-17 14:41)