海底で熟成 [フランスのワイン]
終戦記念日の昨日、バリケードを置いて靖国神社への道を塞ぐ機動隊+警察と、右翼の街宣車5台ほどが、職場のあるビルの前で1〜2時間ほど対峙しておりました。
うるさいことこの上なし。
しかし、街宣活動も決まりごとがあるらしく、夕方5時になると右翼はささっと踵を返していなくなってしまいました。
あれだけ機動隊と警察をボロクソに言っといて、時間になったらピタッと止めて帰っていく右翼ってどうなんですかね。
それはさて置き、つい数か月前、ワインを土の中に埋めて熟成させる実験に挑むボジョレー地区のワイン農家を紹介したことがありますが、今度は海の中で熟成させるお話です。
ワインはすでに1年前に沈めてありました。
ちょうど一年経ったこの日、引き上げて熟成の状態を確かめることになりました。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年8月14日に放送)
水深40メートルの海底。ふたを開けるとお宝が眠っていました。
地中海に沈められたワインは赤、白、ロゼなど合わせて120本。
本物のお宝かどうかは引き上げて飲んでみないことにはわかりません。
国立潜水士学校の潜水士が細心の注意を払って引揚げ用のボックスにボトルを移動させます。なんかタコツボ風ですね。
「引き上げる作業は複雑ではありませんが、沈められた場所まで行って引き上げて陸にあげるのには丸一日かかります」
実際、引き上げるのに4時間かかりました。なかなか大変な作業です。
海底40メートルの水温は一年中変わらず16℃。
やっとワインが地上に引き上げられました。タコツボと言うより蜂の巣ですね。
それにしても、こんな大変な作業をしてまでも海底で熟成させようとしたのか?
「海底に沈めることで長期にわたって新鮮さを保つことができると思ったのです。言わば、海が若さを保ってくれるソフトウェアのような役割を果たすわけです」と専門家。
ということは、ある程度熟成させたらそれ以上は年をとらないワインになるということなのか・・・。
兎にも角にも飲んで確認してみなくては始まりません。
同じ16℃の地上で一年間熟成させたワインと飲み比べてみることになりました。
集まったのは “厳しい第三者” の専門家の方々。どちらがどちらか分からないようにして味わってもらいました。
結果は・・・。
白とロゼでは違いを証明することはできませんでした。しかし、赤には違いがありました。
「海底に沈められた赤ワインには若さがありました。フレッシュな酸味とタンニンの味が感じられました。つまり熟成の速度が遅くなったということになります」と専門家。
これを受けて実験の継続が決まったそうです。
地中海に沈められたワインが一般市場に登場するまではまだ少し時間がかかりそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、新しい職場での初日。同僚の女性が冗談でいくつに見えるか当ててみてと言う。50歳くらいに見えたので、40歳と言った。実際は32歳だった・・・。失敗したあ〜」
VDM (Vie de merde)より
へぇ~海の中だと熟成が遅くなるんですね。
日本では
泡盛やクロチュウ(黒糖焼酎)を、海に沈めて熟成しているところがありますが、そちらは、まろやかになると言ってました。
by 島酔潜人 (2016-08-17 16:44)
島酔潜人さん
そうらしいですよ。
沖縄では海に沈めて熟成させてるんですか!
ひょっとして沖縄の海の水温は地中海より高いのかもしれません。
by carotte (2016-08-21 16:15)