セントヘレナの空港に暗雲 [イギリス]
去年の四月、セントヘレナ島を特集しました。
あのナポレオンが最後の戦いに敗れ、幽閉された島です。(興味のある方は過去記事を→こちら)
南大西洋に位置するこの島に行く手段は船のみ。南アフリカのケープタウンから5日もかかります。
当時、もっと交通の便をよくしようと空港が建設されている最中でした。
そしてこの度、めでたく完成したそうです。しかし、早くも暗雲が・・・。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年9月24日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
飛行機のコックピットから島が間近に見えてきました。いよいよ着陸です。
テスト飛行の小型機が初めてセントヘレナ島の空港に到着しました。去年の9月のことです。
「飛行機が着陸するのを見たときは信じられない気分でした。夢が現実になった瞬間でした」と島の女性。
皆さん、嬉しそうに記念撮影です。
かつては唯一の交通手段である船が長い旅を終えて入港するのが普通でした。
ナポレオンもこうしてこの島にやってきたのでしょう。
しかし、空路が開通すれば年間2〜3万人の観光客が期待できます。
ホテル、レストラン、商店などへの設備投資も行われました。
そして、あのナポレンが暮らしていたロングッドの屋敷もこの通りきれいに修復されました。
こちらがフランス領事のミッシェルさんです。
島は英国領ですが、このロングウッドだけはフランスの領土。よって、領事がいるというわけです。
「島を発展させる方法は空港の建設しかありません」とミッシェルさん。
こうして始まった空港の建設。広範囲に山を削って平らにする大工事が行われました。
完成までにかかった時間は4年、かかった費用はおよそ3億3千万ユーロ。すべて英国政府が出資しました。
そして今年4月、英国航空の一番機ボーイング737型機が島にやってきました。
しかし、何やらフラフラしながら降りてきます。強風(または風向きの問題?)のため何回か着陸をやり直したそうです。
そのため、商用航空機の空港使用が未だに許可されていません。
ひとっ飛びで100人以上もの観光客を運んできてくれる飛行機を当て込んでいた島民たちにとっては大きな誤算です。
莫大な費用をかけて作られた空港です。なんとか良い解決法がないか現在検討中だそうです。
したがって、セントヘレナ島へ行くには今なお5日間の長い船旅が必要です。
南海の孤島が孤島でなくなる日までには、まだまだ時間がかかりそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、初めて飛行機に乗る。ちょっと緊張気味だったので、空港に向かう前にテレビでも見てリラックスすることにした。テレビをつけるとドキュメンタリーをやっていた。そのタイトルが “テロの脅威 空港編” 」
VDM (Vie de merde)より
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