フランスで最も汚染されてない村 [ペイ・ドゥ・ラ・ロワール地方]
今年の9月末にWHO(世界保健機構)が発表した世界の大気汚染物質の分布状況を示した地図によると、世界の人口の92%がWHOの基準値を超す汚染された大気の中で生活しているそうです。
なんと恐ろしい・・・。それもこれも人間の行いの結果。
とは言っても、人間界のシステムはすぐには変えられないのが歯がゆいところです。
92%の人たちが汚染された大気の中で生活しているとなると、8%はそうではないということになります。
この8%の中に含まれる約900人が暮らしている村がフランスにあります。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局Frace 2で2016年10月11日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
こちらがその村ロワゼ(Roisey)。
地図で見ると自然公園の中にあり豊かな緑に囲まれていることがわかります。
「何か居心地の良さがあるんですよ。リラックスできていいところですよ」と村の住民。
「私はここで暮らすようになって何年にもなりますが、友人の中に86歳という高齢ながらいつもシャキッとして元気な人がいますよ」とサイクリスト。
やはり空気がきれいだからでしょうか?
実際、WHOの地図によると、ロワゼの大気中には、年間平均で1㎥当たり4マイクログラムの汚染物質があるそうですが、他の地域はその2〜5倍あるとか。
ロワゼは、世界で最も汚染の少ない地域のベストテンに入り、フランスではナンバーワンだそうです。
ここは村のカフェ・レストランl’Escale à Roisey。
お店のご主人は、人口17万人ほどの地方都市サン=テティエンヌからロワゼに引っ越してきました。
「あっちにいた時は目がチクチクして鼻がムズムズしたり、なんとなく息苦しく感じていましたが、今はそういのはすっかりなくなってしまいました」
学校でも咳をする生徒が少ないことが報告されています。
それにしても随分と大きな木ですね。
「近くには森があります。そして、大気汚染を引き起こすような産業や交通量の多い自動車道はありません。またこんな風がよく吹いています。汚染物質を吹き飛ばしてくれているんだと思います」と村長さん。
豊かな自然環境が注目を集めているせいか、この20年で人口が30%増えたそうです。その多くは大都会からの移住だそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、タバコの吸い殻を川に投げ捨てたら、ものすごい速さで一羽の白鳥が飛んできてそれを食べてしまった。おかげで警察に罰金を払わされた。川を汚したからだって?いやいや、白鳥に餌を与えたからさ」
VDM (Vie de merde)より
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