文学自動配布マシーン [パリ]
宿泊施設や民宿を貸し出す人向けのウェブサイトAirbnb。
毎年ハロウィーンの時期になるとちょっと面白いプロモーションをするようです。
去年は、パリの地下納骨堂カタコンブの一夜をプレゼントするというものでしたが、今年は、ルーマニアにあるドラキュラ伯爵のお城での一夜をプレゼントするとか。
不気味ですが、一応、お城ですからねえ。カタコンブとはちょっと違った夜が過ごせそうです。
しかし、暖房もインターネットもなし。朝食は出るそうです。
やっぱり物好きでないと泊まりたいとは思わないような・・・。
さて、今年、パリの国鉄の駅に見たこともないような機械が設置されたそうです。一体、何のための機械なんでしょう?

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年10月15日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Initiatives : un distributeur d'histoires dans les gares parisiennes
ここはパリの東駅。これがその機械です。
スーパーのレシートのような、しかもそれよりずっと長い白い紙が出てきました。
何か文字が書かれてあります。何が書かれてあるかといえば、ある時はボードレールの詩の一節だったり、またある時は恋愛小説の一節だったり。
この機械、ワンクリックでパリの駅を訪れた旅行客にちょっとした空き時間を利用して文学作品に親しんでもらおうと設置されたもの。
1分、3分、5分の3つの読書時間から選ぶことができます。
「列車の乗り継ぎで空いた時間にささっと読めていいんじゃないですかね」と女性。
「何にもしないで時間をつぶすより、こうして作品を読めば教養が身につきますね」と男性。
結構、たくさんの人がボタンを押して読んでます。
今年4月に設置されてから、これまでに10万話を配布したとか。
スマホの時代になんだか随分とアナログな感じですね。でも人気は上々。なんとなくそれもわかるような気がします。
「我々にとって重要なことは、駅を訪れた利用者の方々が、日常的に詩や物語を読んで楽しんでいただくということなんです」と、このサービスの責任者の方。
因みにこの機械、あの映画監督のフランシス・フォード・コッポラさんがご購入されたとか。
サンフランシスコにある自身の経営するカフェに置いておくそうです。
これからパリに旅行にいらっしゃる方、試してみては如何でしょう?
文化の国を誇るフランスらしいアイデアでした。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、私はパリに住んでかれこれ16年になるが、駅に、地方から出てくる友人を迎えに行った。するとその友人たちがこれからエッフェル塔まで歩いていきたいと言うので、連れて行くことにしたのだが、道に迷ってしまった。そこで中国人の観光客に道を尋ねると、一つも間違えずに教えてくれた」
VDM (Vie de merde)より
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