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ルイ=ヴィトン財団展覧会 [パリ]

 2013年12月にブローニュの森の北端にできたルイ=ヴィトン財団の美術館。

 

 ちょっと現代彫刻のようなややこしい形の建物ですが、今やパリの新しい名所になりつつあります。

 

 興味のある方は以前の記事を→こちら

 

 この美術館で今月の22日から、ロシアの実業家で絵画の収集家だったセルゲイ・シチューキン(Sergueï Chtchoukine)(1854-1936)のコレクション展が始まります。

 

 印象派の作品が中心だそうです。

 

Paris_Paris.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 2で2016年10月20日に放送)(をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



Choix du 20 heures : le "Déjeuner sur l'herbe" de Monet

 

 この方がシチューキン。

 

 そしてこちらはシチューキン家の内部を再現したもの。

 

 マティス、ピカソ、ゴーギャンなどの名作で壁が覆い尽くされています。

 

 その中の一つが、モネの「草上の昼食」。

 

 それならオルセー美術館所蔵だったような・・・でもあちらはマネの作品でしたっけ?

 

 モネとマネ、名前は紛らわしいですが、作品にはそれぞれ個性があり異なります。

 

 1862年に発表されたマネの「草上の昼食」は批判にさらされました。

 

 女性が裸体なんてとんでもないというわけです。

 

 それまでも何度となくヌードの女性が描かれてきたのに、なぜマネだけが批判されなくてはならなかったのか?

 

 これまで描かれてきたのは現実の世界には存在しない女神がほとんどだったのに、マネの場合はあまりにも現実味があり過ぎた・・・。

 

 それから2年後の1866年、モネが同じタイトルの作品を発表します。

 

 タイトルは同じでもスタイルは異なります。当時の古典的な構図を無視して描かれていたのです。

 

 地面に横たわる男性がいたかと思えば、大きな木にもたれかかる男もいます。

 

 さらに、大きな木の幹はハートに矢の刺さった落書きが・・・。

 

 「この作品には日常がそのまま描かれています。1966年当時はアカデミズムの時代であり、絵画は室内で丁寧に ”作られた” ものだったんです。ですから、この作品は印象派の始まりでもあったんです」と展覧会の委員。

 

 確かに、この絵には印象派の特徴が随所に認められます。

 

 まずは野外の風景が描かれていること、次に自然の光に満ち溢れていること。

 

 人物たちの髪や肩にその光が反射しているのがわかります。

 

 シチューキン所蔵のこの作品は高さ1.3メートルほどで下書きなのだそうです。

 

 実際は高さ4.6メートルの大作になるはずでしたが未完で終わっています。

 

 その一部がオルセー美術館で展示されているようです。

 

 この展覧会は来年の2月20日まで開催されることになっています。詳しくは→こちら

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、わが家に、友人のカップルが4歳になる息子を連れてお昼を食べにやってきた。しばらくその息子と遊んでから私は言った。『さあ、こっちへおいで。これからお昼を食べるんだよ』するとその息子が言った。『おじちゃんは食べちゃダメ。だって、お腹がこんなに膨らんで、もうたくさん食べてるじゃないか』」

 

 

VDM (Vie de merde)より




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