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灯籠流し [パリ]

 アメリカのトランプという名のカッパが、選挙中に吐いた暴言を撤回しているらしい。

 

 日本も核武装すべきとかなんとか言ったらしいけど、言ってないと言い張ってます。

 

 こんなんだったら選挙中にはなんでも言っていいという話になる。信用できない奴です。

 

 今回のアメリカ大統領選でわかったことの一つは、人間はああいう過激な発言に煽られやすいということ。

 

 みんながみんなそうではないかもしれないけれど、確かにその種の人間が大勢いました。

 

 私にとってヒラリーが負けたという以上にどことなく後味が悪いのは、トランプ氏の選挙参謀が、そういうのを利用して選挙を戦い、勝ってしまったという側面があるからです。

 

 これから政権を運営するためにどう変わっていくのか知りませんが、そうやって選挙を戦ったという事実は変わらない。

 

 今回のトランプ氏の勝利で、わが方に風ありで勢いづいているのがフランスの極右政党Front National(国民戦線)です。

 

 来年、大統領選を控えているフランスでは、社会党はボロボロですし、その他の政党もイマイチで、国民戦線にやられそうで気がかり・・・。

 

 お願いだからフランスだけはそんなことにならないでくれ!と言いたい。

 

 台頭は許しても政権は取らせない、というのがフランスだと信じたいです。

 

 さて、11月13日の夜には、パリ同時多発テロで犠牲になった人たちの魂を、また残された遺族の心を慰めるため、パリのサンマルタン運河で灯籠流しが行われました。

 

Paris_Paris.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年11月13日に放送)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。



 

 テロの現場にほど近いサンマルタン運河。100人ほどの人たちが集まり、灯籠流しを行いました。

 

 まずは灯篭に伝えたいメッセージを書きます。

 

 「あなたのことは忘れない」とか「平和」という文字が見えます。

 

 こちらの男性は息子さんをバタクラン劇場のテロで亡くしました。

 

 「明かりはエリックの命なんです。だから彼はここにいるんです。私たちのそばにね」とお父さん。

 

 日本の灯籠流しとはちょっと違って、明かりがカラフルです。

 

 青、白、赤、フランスの国旗と同じトリコロール。中で光っているのは簡単なLEDランプでしょうか?

 

 流れていく灯篭を静かに見送ります。

 

 「1年前にテロにあった人たちのために灯篭を流しました」と女の子。

 

 これを企画したのがパリに住む若者三人です。アジアで行われている伝統の行事にヒントを得て、テロの犠牲者を追悼することにしたのだそうです。

 

 ウィキペディアを見ると灯籠流しは日本の行事だと書かれてありますが、このような伝統があるのは日本だけではないんでしょうね。

 

 「明かりは生命のシンボルですし、希望のシンボルでもありますから、すごくいい企画だと思います」と女性。

 

 音もなく明かりが水の上を流れていく様子は詩の世界。冷たくなった心を暖かくしてくれるかもしれません。

 

 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 

 

「今日、エレベーターの中に閉じ込められた。降りるために必死になってボタンを押したが動かない。そのうち明かりも消えてパニック状態に。泣き出しそうになりながら全部のボタンを押しまくった。するとエレベーターが動き出した。後からよく考えると、乗った時、自分が今いる階のボタンを押し続けていただけだったのだ」

 

 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 4

末尾ルコ(アルベール)

オランド社会党の不人気ぶり、サルコジやジュペなどの名が今更挙がる人材不足・・・そしてポピュリスト人気の世界的流れなどを見ると、フランスの大統領選、怖いですね。   RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2016-11-16 01:12) 

carotte

RUKOさん
不況にテロでフランスは状況があまり良くないせいで、オランドや社会党に対する風当たりが強い上に、野党がまたパッとしないんですよねえ。今までみたいに大丈夫というわけにはいかないような気がして穏やかではありません。
by carotte (2016-11-16 18:06) 

nicolas

「人材不足」・・・だからなんですね。
フランスの放送局のネットラジオを時々聞いているんですが、
ニコラ・サルコジの名前がよく出てきていたのですが、そういうわけなんですね。

去年の11月13日、まさにパリに居たので人ごとに思えません。
帰国できるのか心配で、追悼の気持ちまでその時余裕が正直なかったのですが、
当日、バタクランの近くまで所要で行ったので本当にびっくりしました。


carotteさんの記事、教材として戴くのにピッタリなので、
何度も再生させていただいています。小ネタもいろいろ大変役に立ちます。
by nicolas (2016-11-20 22:32) 

carotte

nicolasさん
サルコジさん、返り咲きを画策してたようですが、フランス人の過半数以上に「もう結構」と言われていたらしいです。それに結局、右派の候補者選びで落選してしまいましたね。かわいそうに・・・。今一番期待されているのは首相のヴァルスかもしれません。
あの日にパリにいらっしゃったんですね。それは大変でした。あの日はニュースを聞いてあまりのことに呆然でした。こう言うテロは防ぎようがない気がします。
映像の解説はそのままだと文章にならないので意訳していることが多いんですよ。それに著作権の問題もあるので、人が話しているシーンは別として、ナレーションは極力そのまま翻訳しないようにしています。それに、そのまま翻訳しても意味がないものが多いのです。そのつもりで楽しんで頂けたら嬉しいです。
by carotte (2016-11-24 23:35) 

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