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フランス製歯ブラシ [メイド・イン・フランス]

 様々な分野で活躍するフランス人65名が連名で、週刊誌Journal du dimancheに、「オランド・バッシングはもうやめよう!」という声明を掲載しました。

 

 この65人の中には、カトリーヌ・ドヌーヴ、ジュリエット・ビノシュなどの女優さんたちの他に、ファッションデザイナーのアニエス・ベー、ミテッランの娘で作家のマザリーヌ・パンジョなどが含まれています。

 

 フランソワ・オランドは任期中に様々な成果を上げてきたのに、それを忘れてしまったのか?バッシングばかりしていては国の機関も大統領の仕事もうまく機能しなくなるだけだ、と訴えています。

 

 フランス語が読める方は→こちら

 

 やはり相当ひどかったようです。全部の不満が大統領に向かってしまったのか・・・。

 

 

 さて、先週末、フランスでは「メイド・イン・フランス展示会」が開催されました。

 

 フランス製のあらゆるものが展示されていたようです。

 

 そこで今日は、メイド・イン・フランスの歯ブラシを作っているメーカーを訪ねてみましょう。

 Paris_Beauvais.jpg


 

 下記ウィンドウのをクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2016年11月18日に放送)(をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)

映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。

 

 トリコロールの歯ブラシが作られているのはパリから北へ約80キロほど行ったところにある工場。正真正銘のメイド・イン・フランスです。

 

 「1日に約3万本の歯ブラシを製造できます。この機械なら3秒で毛を植え付けることができます」と社長さん。

 

 会社の名前はBioseptyl。

 

 この機械がフランスに初めて導入されたのは20世紀のことで、その一つがこの工場でした。

 

 そして今、唯一残っているのがこの工場です。

 

 「なんとかここまでやってこれました。我々にとってフランスで作るというのが重要なんです」

 

 こうして年間800万本の歯ブラシがここから出荷されます。

 

 創業は1845年。かつてはこんな大きな工場でした。最盛期には従業員は1,000人、8000万本の歯ブラシを製造していたそうです。

 

 しかし、量販店が勢いを増すにつれ採算が取れなくなり、2010年に中国に拠点を移します。

 

 あのレンガ造りの立派な工場も今では廃墟同然になっています。

 

 従業員のドゥニさんは、100人余りの人たちが解雇されるという辛い時期のことを覚えています。

 

 「従業員はここで働きたい、しかし経営者は会社を立て直さなくてはならない、当時はそんな感じでした」

 

 しかし、工場を中国に移すと言う決断は失敗に終わりました。中国製の歯ブラシは品質に問題があったのです。

 

 2年後、会社更生法の適用を申請後、フランスで再出発することになりました。従業員はわずかに30名。

 

 「中国製とフランス製では経費に差があります。そこで我々は株式だの何だのと複雑なことはやめて中小企業でやることにしました。そして、消費者に直接販売することにしたんです」と社長のオリヴィエさん。

 

 さらに、リサイクルも同時に行っています。

 

 「使い終わった歯ブラシはブラシの部分を切断し、再利用できるようにここに入れて細かくカットします」

 

 このプラスティックのクズを使って別のものを製造するようです。

 

 歯ブラシの柄のリサイクルは初めて聞きました。

 

 こうして会社のイメージもアップ。今では1,500の小売店に製品をおろしているそうです。

 

 そして、中国に輸出もしているとか。


 

 

******** フランス人のつぶやき *******

 


「今日、弟はほとんどと言っていいくらい歯を磨かない。歯を磨く時は必ず、『どれが僕の歯ブラシだっけ?』と聞いてくる」


 

VDM (Vie de merde)より




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コメント 6

nicolas

先日、パリのスーパーのビニール袋も廃止されましたね。
歯ブラシの柄のリサイクル!フランスならできそうな気がします。
オランドバッシング、応援したいです。
この前、サルコジ氏が敗退したので、個人的にほっとしています。
by nicolas (2016-11-24 16:41) 

末尾ルコ(アルベール)

保守はフィヨンになりそうですね。某極右は分かってますが(笑)、社会党がどうするか・・・。  RUKO
by 末尾ルコ(アルベール) (2016-11-24 16:42) 

carotte

nicolasさん
はい、スーパーのビニール袋は廃止になりました。それに同性同士の結婚も認められるようになりましたし、教育施設での雇用も増やしました。オランド政権下では色々革新的なことをやってるんですよねえ〜。
そしてサルコジ、落選してしまいました。あまり返り咲いて欲しくないですよね。フランス人の大半もそう思っていたみたいですよ。

by carotte (2016-11-24 23:43) 

carotte

RUKOさん
あのサルコジ時代に首相を務めて、サルコジの顔色を伺ってばかりいたあのフィヨンが決まりそうです。正直、信じられません。
社会党はこの間、マクロンが名乗りをあげましたが、オランドは12月10日あたりにどうするか発表するらしいです。割にヴァルスが人気のような気がしますが、立候補するかどうか・・・。
by carotte (2016-11-24 23:47) 

nicolas

すみません、オランドバッシングを推進するかのような書き方になってました。
逆ですよね。ジュリエット・ビノシュさん、年齢重ねても魅力的な女性です。
サルコジさんは確か親日家じゃなかったですよね。
そういう意味でも一安心ってとこでしょうか。
by nicolas (2016-11-25 12:03) 

carotte

nicolasさん
大丈夫ですよ、真意はちゃんと伝わってます!
ジュリエット・ビノシュは最近映画だか舞台だかに出演するとかでニュースになってたような気がします。
サルコジさん、そういえばシラクが相撲好きなのを揶揄していたことがありましたっけね。日本で物議を醸しました。
by carotte (2016-11-26 00:09) 

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