車と歩行者の共存 [スペイン]
アメリカほどの注目を浴びていませんが、フランスでも来年の大統領選に向けて、右派、左派、中道等々の候補者選びが始まりました。
先週末は右派+中道の候補者選び(フランソワ・フィヨンとアラン・ジュペの一騎打ち)で大盛り上がり。
結局、フィヨンがジュペに大差で勝利し、正式な候補者となりました。
フィヨンはサルコジ政権の時に首相を務めていました。
それまでのフランスの政治と言えば、国の政策運営は首相が行い、大統領はそれを監督するというのが一般的なスタイルだったのですが、サルコジが何でもかんでも自分でやり始めたため、フィヨンはお飾りみたいな首相だったのでした。
しかし、大統領になれば誰かの顔色を伺う必要もありません。今こそ俺の出番だ!というわけですが、どのようなことになるのか・・・。
左派の候補者選びはこれから始まります。
さて、本日はスペインからの話題です。
バルセロナでは今年の9月から、歩行者と車が共存できるsuperillaと呼ばれる区域を作ったそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2016年10月29日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
車道の真ん中で縄跳びをする子供たち。自由に道路に落書きをする子供もいます。
「車はもう通らないんです」
「遊ぶ場所が広くなりました」
子供たちは大喜びです。
「アスファルトを取り除いて木や草などの緑を増やして、子供たちが遊べるようにしたほうがいいです」と男性。
ここは、いわゆるsuperillaに変身した区域です。
どんな区域かといえば、全く車が通行できないというわけではありません。
ただ、superillaの区域内では時速10キロでしか走ることはできません。しかも、車と車が交差することはありません。つまり、交差点で車は直進できません。
そうなると交差点の真ん中は完全に歩行車だけのスペースということになります。
しかし、これを歓迎しない人たちもいます。
「皆、道に迷ってますよ。ひどいもんです」と男性。
「車で来た人は駐車場がないので困ってます」と別の男性。
それに交差点を直進できないとなるとドライバーにとってはかなりのフラストレーションになりそうです。
しかし、人の声が聞き取れないくらいに車の往来の激しいバルセロは、大気汚染が深刻化しています。
ということは走る車の数を減らすということもsuperillaを導入した理由でしょうか?
superillaはすでに4カ所で実施されています。
「このプロジェクトは、必要不可欠な車、例えば公共交通機関、バス、タクシーなどの車を残して、他の車は走らないという街にしたいから始めたのです」と建築家。
う〜む、大胆な計画ですね。フランスの街でも車を減らすために様々な対策を講じています。
建築家のいうような街にするためには、当然ながら市民の同意が必要。そこがなかなか難しいのが現実だそうです。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、車で帰宅中に考え事をしていたら、無意識に前の車について行ってしまった。そう、その人の家の庭にある駐車場の前までね」
VDM (Vie de merde)より
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