テラス席はタダじゃない [トピックニュース]
欧州の大寒波は、少なくとも来週の月曜日まで続くようです。
日本は、というより東京はと言うと、予報を見る限りでは1月一杯までは寒い日が続くようです。
幸い、わりに晴れの日が多いようなのでなんとか凌げそうです。
さて、冬の寒い日でもテラスに椅子とテーブルを並べているパリのカフェやレストラン。
そこに座ってコーヒーを飲んだり食事をしたりしているお客の側には、巨大なランプのようなガスストーブが置かれています。
うん十年も前にこの光景を初めて見たときは、そこまでしてテラス席の方がいいのか!?でした。
この歩道にせり出しているテラス席、お店が勝手に自由に使えるわけではありません。
そもそもはパリ市の土地の上に設置されています。そのためお店はパリ市に使用料を払って営業しています。
そしてこの度、パリ市がその使用料を値上げする決定を下しました。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局France 3で2017年1月18日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
Nouvelle taxe sur les terrasses chauffées
これがそのストーブ。いわば焚き火と同じですよね。
これをテラス席に2つ3つ並べておけば、凍えるような寒さからは逃れられます。
こちらはモンマルトルのテルトル広場にあるレストラン。
「こちらがテラス席です。約8人ほどが座れます。パリ市は、歩道の3分の1を超えるテラスに新しい使用料を追加すると言うんです。そうなると今年の使用料は年間5,000ユーロ+追加使用料ということになります」とオーナー。
どうも暖房するとその分また上乗せになるようです。
飲食業界で作る組合は、これは不当な措置だとしてパリ市を訴えています。
テルトル広場などのような観光スポットではテラス席は不可欠です。そこに値上げとなるとお店にとっては大きな痛手・・・。
「使用料は、この十年の間に500〜600%以上も値上がりしています。何しろ暖房をすればその分また上乗せされますからねえ」
こちらはシャンゼリゼ通りにあるカフェGeorge V。
「こんなの誰も納得できないですよ。前触れもなく請求書を送ってきて、さあ払えってなもんですからね。今年は厳しい年になりますよ」と憤懣やるかたないオーナー(?)。
一方、パリ市は、2011年から500%も値上がりしているというのは事実ではない、2011年〜2017年で12%しか値上がりしてないと反論しているそうです。
一体どちらが正しいのやら・・・。
それにしてもパリ市は何を考えているんでしょ。
テロ事件で観光客が激減し、多かれ少なかれ飲食業界にも影響が出ているはず。
そこへこの値上げ。少々気の毒な気がします。
<お知らせ>
「こちら肉球クラブ」さん、 クラウドファンディング開催中
(2月3日(金)午後11:00まで )
詳しくは下記の文字をクリック!
虐待を受けたり怪我や病気の野良猫達、捨てられた猫達を救いたい
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、レストランの給仕係の僕は、テラス席のテーブルにワイングラスを並べた。しかし、強風が吹き始めたので倒れないように横に寝かせておいた。しばらくしてテラスに戻ると、いつの間にかグラスが全部立ててあった。誰かが風で倒れたと勘違いして、親切にも戻してくれたようだ」
VDM (Vie de merde)より
行政が理不尽な締め付けを強めると、街全体がどんどん衰退してゆくのに・・・。そんなことをやっているから、国民戦線が強くなっちゃうんですよね(-_-;)
by opas10 (2017-01-22 12:15)
opas10さん
今回の値上げはやりすぎじゃないかと思います。全体で100万ユーロだか何だかの損失だとか言ってるそばから値上げはちょっとないんじゃないかと思いますねえ。国民戦線が勢いを増してもらっちゃあ皆んなが困ります!
by carotte (2017-01-22 15:19)