オーベルジュの自慢料理 4 [フランスのグルメ]
シリーズの四回目は、ガスコーニュ地方の小さな村エスカヌクラブ(Escanecrabe)にあるオーベルジュAuberge Champêtreを訪ねます。
オーベルジュの名前はともかくとして、村の名前が変わってますね。
元々は「ヤギでさえも通るのが難しい険しい道」というような意味を表す言葉が語源になっているそうです。
とは言うものの、今回のオーベルジュの自慢の料理はヤギではなく牛を使った料理です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年1月19日に放送)
こちらがオーベルジュのレストラン。カウンターのこちら側が調理場になっています。
さすがお肉の国。ボリュームが違います。これを暖炉の火で焼きます。
焼きあがった牛の骨つきあばら肉、厚さが5センチはありそうな・・・。
息子のオリヴィエさんが早速味付けをしてお客様の元へ。
「ガスコーニュの牛です。味わい深い肉なんですよ」と男性客様。
「質の良い食材がこのすぐ近くにあるというのがとても大切なことなんです」と女性客。
これがそのガスコーニュの牛です。
「この品種の牛は屋内より屋外にいるのを好みます」と農家の男性。
正式な品種名はガスコンヌ。灰色の毛が特徴です。
長い間忘れ去られていた品種でしたが、1960年代になってから少しずつ増えてきたとか。
オリヴィエさん、こうして直接生産者を訪ねては現場の様子を確認することにしているそうです。
こちらはヤギを飼育している農家。まだ若い生産者です。
「様々な農家を回っていいものを見つけ出したいんですよ」とオリヴィエさん。
お店に戻ると、今度は生産者の方がチーズを持ってやってきました。村の名前が付けられたヤギのチーズです。
村の名前もヤギが起源になっているようですから、チーズの名前としてもぴったりですね。
このオーベルジュがオープンしたのは今から40年前のこと。丁度、オリヴィエさんが生まれたばかりの時です。
それまで豚の販売をしていた祖父さんがオーベルジュを始めたのです。
「当時は納屋を使って営業を始めました。屋内でスープを作って、外のテーブルと椅子で食べてもらうといった具合です」とオリヴィエさんの父ジャン=マリーさん。
納屋を使ったお店がやがて宿泊施設のある食堂オーベルジュになり、様々な有名人がやってきたそうです。
「この時も食事は外で食べられるようにしていました。そして地元の食材を使った料理を出していたんです」と父。
「18歳になった時、父に教わりながら肉の焼き方を覚えました。薪の火の調整は経験がないと上手くできませんから重要な仕事なんです」とオリヴィエさん。
確かに、焼け具合で美味しいお肉になったり、そうでなかったりします。
東京はこのところ寒日が続いているので、こういう暖炉の火を見るとなんとなく暖かく感じてしまいます。
お客様が美味しいお肉を堪能している間、暖炉の煙突からは煙がもくもく。
よく見るとオーベルジュの屋根の上には牛がいました!
続く・・・。
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******** フランス人のつぶやき *******
「今日、会社の上司がお肉を食べる会を開くというので私も招待された。しかし、もう10年も一緒に仕事をしているのに、私がベジタリアンだということを忘れてしまったか・・・」
VDM (Vie de merde)より
炭火で肉を焼く、ってなんだかワクワクしますよね。しかも炭火焼というだけで美味しい、という先入観も(笑)。
by opas10 (2017-02-05 21:22)
opas10さん
お肉の味は焼き加減で決まる、何て言いますよね。炭火ってやっぱり美味しく焼けるんじゃないですかね。しかもこれだけ分厚くて大きなお肉となると、切り分けて食べるのも美味しそうです。
by carotte (2017-02-08 16:02)