食の愛好協会3 vol.1 [フランスのグルメ]
フランスの各地で結成されている “コンフレリー (confrérie)” 。
日本語にするとすれば「愛好協会」のようなもの。
「地元の特産品の良さをアピールし、広く世界に知らしめること」をモットーに活動する団体です。
その愛好協会を5回のシリーズで紹介します。
第一回目の今日は、ジャガイモ。
ブルターニュ地方の小さな村フエナン(Fouesnant)を訪ねます。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年2月20日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
海岸を歩く集団。全員が料理人で、ジャガイモが大好き。
現在、地球上には100種類ものジャガイモがあるそうです。
料理には欠かせない名脇役。しかし、1780年のフランスでは嫌われ者だったそうです。
「当時ジャガイモは悪魔ですよ。ともかく土から出てくるもの全てが悪魔だった時代ですからね」と男性。
この人によると、ジャガイモは、1495年頃、ポルトガル人が南米から欧州に持ち込んだらしい。
「18世紀中頃、アントワヌ・オーギュスタン・パルマンティエが、ジャガイモに滋養が豊富だということに気がつき栽培を推し進めたおかげで、世界中でジャガイモが食べられるようになったのです」
先ほど海岸を歩いていた面々が大きなフォークを先頭に、ジャガイモの歌を歌いながらやってきました。
そう、この方々がジャガイモ愛好協会の皆さんです。
お召しになっているジャガイモ色のブレザーは、ジャガイモの袋に使われていた布地と同じ。
大きなフォークは、新しいメンバーを迎えたり催し物があるたびに、こうして登場するのだそうです。
この愛好協会が生まれたのは16年前のこと。以来、さまざまなジャガイモ料理が開発されてきました。
例えば、1903年創業のオーベルジュでシェフを務めるルイさんの料理はこれです。
注いでいるのはチキンスープ。
「このままスープが無くなるまで煮て、最後はバターがいい具合にジャガイモを焦がしてくれるんです」とルイさん。
ジャガイモって皮付きが美味しかったりするんですよねえ〜。
少し硬めの品種のジャガイモを使って詰め物料理を作るシェフもいます。
くりぬいたジャガイモを茹でて、さまざまな具を詰めていきます。
このジャン=フランソワさん、10年間もパリのツール・ダルジャンの料理人として働いていた方のようです。
この日、メンバーである47人のシェフ全員が揃いました。こうしてジャガイモ料理を味わうのも任務の一つです。
「時々みんなで集まって愉快な時間を過ごすんですよ」と会長さん。
あの豪華な帽子の方は会長さんだったんですね。
この日はブルターニュ地方にまた新しい品種のジャガイモが誕生したそうです。
お祝いに記念写真をパチリ。
続く・・・
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、そしてだいぶ前から私は美味しいものが大好きで料理にはちょっとうるさいタイプだ。3歳になる娘にも食べることが大切だと教えてきた。しかし、大きくなった娘に「家で食べるのも給食を食べるのも似たり寄ったりだわ」と言われてしまった。私の教育が間違っていたのか、それとも私の料理の腕が悪いのか・・・」
VDM (Vie de merde)より
コメント 0