世界の橋 その3 [イギリス]
シリーズの三回目は、イギリスのロンドン市内を流れるテムズ川に架かる橋タワーブリッジ。
ロンドン観光の名所です。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年3月15日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
タワーブリッジの向こうに朝日が輝き始めました。まるでお城の門のよう。
船の航行を妨げずにテムズ川を横断するにはどうすればいいかを考えて作られたのがこの橋です。
開通したのは1894年。ブルックリン橋の完成から約10年後のことでした。
それから約120年後の今も建設当時の姿のままです。毎朝、10,000人がこの橋を渡っていきます。
「毎朝この橋を使っています。ヴィクトリア時代を感じさせる橋です。たくさんの観光客が見物にくるので、毎日利用している私は得したなと思います」と、ロンドンで活動する舞台俳優の女性。
タワーブリッジは跳ね橋です。大きな船が通る時は、車や人の通行を止めて橋げたを上げます。
その仕事の責任車がこの方、グレンさんです。
「毎回、1200トンの橋げたを動かすことになります。通行止にして車の往来を中断しなくてはなりません。一つ間違えばロンドンの半分を交通マヒさせることになりかねません。大きなプレッシャーですよ」
なんだか真面目そうな方です。
いよいよ橋げたが上げられます。正確に1分15秒であげなくてはなりません。
「1997年、スコットランドヤードが電話してきて、ビル・クリントンの車列が動けなくなるからすぐに橋げたを下ろすように言ってきました。しかし、私はできないと言ったんです。そんなことしたら船が潰されてしまいますからね」
橋げたが上げられるのは1日に3回程度。ああ、こんな客船もここを通っていくんですね。
白黒映像は1950年代のタワーブリッジ。18世紀の帆船が通過したかと思えば、世界各国の歴訪から戻った女王を乗せたブリタニア号も通って行きました。なんだか凱旋門みたいですね。
さて、橋の地下、ちょうどテムズ川の水面と同じくらいのところまで降りてみましょう。
そうすれば、跳ね橋の構造とビクトリア時代の高度な技術を知ることができます。
このホールのような大きな部屋は、可動式橋げたのために設けられたスペースです。
「橋げたの片側が上がると逆側がここで下がる仕掛けになっているんです」
確かに下がってきています。要はシーソーみたいになってるんですね。
タワーブリッジには高いところにも仕掛けがしてあります。
こちらは橋の上部に作られた歩道。なんと床がガラスでできています。
「ガラスの厚さは8センチありますから、上を歩いてもまず割れるということはありません」と橋の管理責任者。
最近、床をガラスにするのが流行してますね。
あの橋げたが上がるところを真上から見ることができます。でもちょっと怖い・・・。
タワーブリッジは実用としての橋というだけでなく国を代表するモニュメントにもなっています。
ここで数々の国家的行事が開催されました。2002年のロンドンオリンピックではヘリコプターに乗ったジェームス・ボンドが通り抜けて行ったこともありました。
そういえば、こんな感じのモーターボートでタワーブリッジの下を高速で走り抜けていくシーンもありましたっけ。
ロンドンではこんなジェームス・ボンドツアーもやっているらしい。
こちらの男性二人はイタリアのジェームス・ボンド・ファンクラブの方々だそうです。
ちょっとやそっとでは壊れそうもない頑丈そうな橋でいながら、どこかエレガント。
夜の姿も美しいですね。
続く・・・。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、ロンドンのバーで飲んでいると、うっとしいやつが話しかけてきたのでバカのフリをして『I don’t understand, I’m French』といった。するとやつが言った。『なんだ、よかったよ、お前もフランス人か!』げっ・・・」
VDM (Vie de merde)より
ロンドンはパリよりどし入りと落ち着いた何かしら生活感のただよう街で、私は好きです。
by JUNKO (2017-03-22 16:53)
JUNKOさん
海峡を隔てただけなのにパリとロンドンでは趣が違ってますね。車も左側通行ですし日本人には馴染みやすいかもしれないです。それに英国はユーモアのセンスが抜群で魅力的ですね。
by carotte (2017-03-25 23:03)