続パリのビストロ巡り 3 [パリ]
2年ほど前、歩いて12分くらいのところに、安いので有名な業務スーパーがオープンしたので時々買い物に行っています。
塩なんか1キロ60円とかそんな額で売ってます。生産国を見ると、やっぱりアジアのあの国。
え〜っ、とは思ったものの、野菜やスパゲティを茹でる時に使うのにちょうどいいので買い込んできました。
先日、片栗粉がなくなってしまったので買いに行ったところ、300グラムで80円とかそんな値段で売ってました。
生産国はまたあの国だろうと思っていたら、なんとフランス産になっていてびっくり。
昔、片栗粉はカタクリという植物から作られていたようですが、取れる量が少ないため、今はもっぱらジャガイモから作られているそうです。
それで納得です。何しろ、料理の付け合わせと言えばジャガイモですから、フランスでは山のように生産されています。
それはさて置き、シリーズの三回目は、パリ8区にあるビストロLe Coinを訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧下さい。(フランスのTV局TF1で2017年4月5日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらのお店は朝からオープン。クロワッサンとコーヒーで朝食です。
「お客さんと一緒に朝食をとりますよ。その後、皆、仕事に出かけるので、私も厨房で仕事します」とシェフのティエリーさん。
シェフの仕事場、すなわち厨房はこんな具合です。
「狭すぎるんですよ。それに暑い。立て続けに注文がくるとすごいもんです。広さですか?3㎡です」
この狭い厨房で作っているのが本日の料理、豚の頬肉とパン屋さん風ジャガイモ。
まずは豚の頬肉を鴨の脂で炒めます。焦がさないように少し色がつくくらいに炒めたら取り出します。
その鍋に、玉ねぎ、にんじん、マッシュルームを入れ、豚の脂身とスパイスを加えて炒めます。そして白ワインを投入。ケチケチしないでワインは一本分全部使います。
ここに先ほど取り置いた肉を戻し、1時間半ほどことこと煮て出来上がり。
次は、付け合わせのパン屋さん風ジャガイモに取り掛かります。お店の評判の料理だそうです。
スライスしたジャガイモをボールに入れ、鴨の脂、玉ねぎ、豚の脂身、アヴェロン産生ハムを加えたら手でよく混ぜ合わせます。
最後にまた白ワインをたっぷりかけて、オーブンで焼きます。
そうこうしているうちにランチタイム。お客様がたがお待ちです。早速、本日の料理を召し上がっています。
「ちょっとした噂やバカ話をしながら食べてますよ。政治の話もするけど料理の話の方が面白いね」と男性客。
本日の料理は量もそれなり。これだけ食べたらお腹いっぱいになりそうです。
「慣れ親しんだ料理なんですよ。私はそういう料理が好きなんですよ」と白髪頭の男性。
「煮込んであるのが美味しいんですよ」と女性。
「口の中でとろける感じで美味しいんだよ」と男性。
ちょっと贅沢をして前菜から食べているお客様もいます。
一つはエスプレット産唐辛子の効いたバスク地方のパテ、もう一つは骨髄。トーストとゲランド産の塩でいただきます。
「こう言うお店を見つけるのがだんだん難しくなってきてるんです。ここの料理がとても気に入っています」と男性。
他にも、エンダイブとハム、ブランケット・ドゥ・ヴォー(仔牛のクリームソース煮)、羊のモモ肉のグリルとフライドポテト等々、ビストロならではの料理が出てきます。
あんな小さな厨房なのにお店はそれなりの広さですね。
さて締めのデザートは、リンゴのタルト、バニラアイスのプラム添え、カラメルソースのリ・オ・レ(お米を牛乳で甘く煮たもの)、ババ・オ・ロムのホイップクリーム添え、でした。
続く・・・・・・。
******** フランス人のつぶやき *******
「今日、僕はベジタリアン。姉と口論になって、姉がハムで私の頬を叩いた」
VDM (Vie de merde)より
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