週末はカーンで [パリから週末旅]
日曜日は恒例の週末旅。今回はフランス西部ノルマンディ地方の都市カーン(Caen)を旅します。
パリからカーンまでは列車で約2時間。どんな旅が待っているのでしょう?

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で、2017年4月15日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
いきなり競馬場(緑印)。
カーンに競馬場ができたのは、今から180年ほど前の1840年のこと。長い歴史のある競馬場です。
「時々ここに散歩に来るんだ」と男性。
「街の中心にこれだけの規模の競馬場があるのは珍しいです」と女性。
走り終え馬をねぎらったら、街の観光へと出かけましょう。
カーンの人口は約10万人。海へとつながる運河の船着場にはプレジャーボートが並びます(青印)。
そして名所と言えば、二つの修道院(こげ茶印、赤印)にカーン城(オレンジ印)。
カーン城は、のちにイングランド王(ウィリアム1世)になったギヨーム2世のお城です。
1066年、ギヨーム2世は6000人の騎士を含む12000人の兵を率いてイングランドに向かいました。
余談ですが、その時の様子を描いたのが世界遺産にもなっているバイユーのタペストリー。カーンから30キロほどのところにある町バイユーのタペストリー博物館で見られます。
さて次に訪ねたのは、カーン平和記念館(Mémorial de Caen)(黄印)。
ここでは第二次世界大戦のきっかけから1945年までの歴史が展示されています。
当時の軍服や武器、さらに一般の生活を窺い知ることのできるような品々もあります。
PAIN “A”と書かれたチケットは、パンもしくは小麦粉の配給用に使われていたもののようです。
ガスマスクもあれば自転車も展示されています。
「具体的にものを見せながら、わかりやすい言葉で説明し、当時、何が起きていたのかを解説しています」とガイドさん。
「ここに来て初めて知ったこともありました。孫を連れてきたのは歴史を学んで欲しいと思ったからなんです」と女性。
カーンはノルマンディ上陸作戦で激戦地となったこともあり平和を願って作られた施設でした。
次は、美味しいものでも頂きに行きましょう。出てきたのは郷土料理トリプ・ア・ラ・モード・ドゥ・カーン(カーン風もつ鍋)。
「4種類の牛の胃袋と足をシードルとカルヴァドスの入ったソースで煮込んだものです」とお店の方。
お腹がいっぱいになったら、腹ごなしにボートに乗りましょう。
ボートと言っても競技用のボートですが、無料で体験できます。
1時間半ほど運河を漕いでもうクタクタです。そろそろ今晩の宿Villa Héliantheへと向かいましょう(黄緑印)。
迎えてくれたのはジョゼットさん。この宿の女将。
宿と言ってもお部屋は1つだけ。要は民宿ですね。
ジョゼットさんがこの家に巡り合ったのは今から7年前のこと。大変気に入り購入しました。
1930年代に作られたこの家、全体がアールデコに仕上げられています。
旅人の注意を引いたのはこのお風呂。泡のお風呂に入れば優雅な気分になれそうです。
翌朝、早起きしてお散歩に。向かった先は公園かと思いきや、そこは墓地(紫印)。
しかもほとんどのお墓が放置されたままです。
お墓の住人は猫たち。そして、市民の憩いの場所にもなっています。
「小さな森みたいな感じですよ。季節によって花が咲いてきれいなんですよ」と女性。
ノラちゃん、人間になついてますね。
最後は運河沿いに作られた道をサイクリング。気持ち良さそうですが、カメラマンさんはちょっと大変。
「のんびりできて気持ちがいいです」と女性。
「カーンからこの道を行けばすぐに海へも出られます」と別の女性。
30分もペダルを漕げば海岸です。
さて今回の旅の費用は、宿泊代が80ユーロ、記念館が24ユーロ、食事代が13ユーロ、締めて117ユーロ(約14,000円)でした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ノルマンディに住んでいる。18か月になるわが子が覚えた言葉は、『パパ』『ママ』の次に『雨』だった」
VDM(Vie de Merde)より
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