大統領官邸 3 [パリ]
一昨晩に行われたマクロン vs ル・ペンのテレビ討論はマクロンに軍配が上がったようです。
視聴後に行われた調査によれば、説得力があったと答えた人は、マクロン63%、ル・ペン34%でした。
ル・ペンが後3日で逆転するのは相当難しい状況になってしまいました。
とは言うものの、アメリカの時と同じで討論のレベルは今ひとつ。興味のある方は→こちら。
全編見られますが2時間半もあります。飛ばし見で十分かもしれません。
この討論会の中でル・ペンが「あなたがバハマにオフショア口座を持ってるってことが皆んなに知られないといいけどね」と言った事に端を発し、マクロンがル・ペンを訴えました。
嘘の情報を流して選挙戦を有利に進めようとしたというわけです。
警察が捜査を開始したとか。
かつてシラクがル・ペン(父)と決選投票になった時、この1対1のテレビ討論を断ったそうです。
確かに、あの父ル・ペンでは討論にもならなかったに違いない。
今回の討論は、娘ル・ペンの態度には品がなかったというのが大方の見方のようです。
さて、マクロン支持を宣言したものの、そのようなバトルに首をつっこむこともなく残りの任期を滞りなく終えようとしているオランド大統領。
シリーズの三回目は影で官邸を支える人たちに注目しました。

下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年4月27日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
こちらはエリゼ宮の台所。
料理長のギヨームさん、朝から夕食会の準備に追われています。
ギヨームさんがエリゼ宮にやってきたのは今から20年前のこと。
国家最優秀職人賞を最年少で受賞したという料理人です。2013年から調理長に就任。
「国がお客様を招待して開く夕食会ですから、タイミングを見計らってうまく料理を出さなくてはなりませんし、決まりごとに従って進めなくてはなりません」
立派なオマールエビののった大皿には、見た目も美しい付け合わせの料理が盛り付けられていきます。
「これは9人用ですが、たいていの場合、一つ余分に盛り付けます」と料理長。
空っぽになるより一つ残っている方がエレガントということのようです。
こちらはデザート。作ったのはエリゼ宮のシェフ・パティシエのファビアンさん。
夕食会のメニューを決めるのはいつも大統領だそうです。
さて上の階では記者会見が始まりました。
アルファ・コンデ大統領は今年、アフリカ連合の議長を務めています。
アフリカ連合にはアフリカ大陸のすべての国(シリアも含む)が加盟しています。
こうしてメディアに対し記者会見を開くことも大切な仕事の一つです。
二階のこの部屋では、エリゼ宮の事務局長がスタッフミーティングを行っていました。
官邸の事柄はすべてこの方を通して決められます。官邸がスムーズに機能するかどうかはこの人の手にかかっているそうです。
大統領の交代が目前に迫っていますが、未解決の案件もあります。新しい大統領にきちんと引き継がれるように準備を進めているとか。
そろそろ夕食会の招待客が来場する時間になりました。あの楽隊が音楽で出迎えます。
「常に訓練していますからストレスを感じるということはありません。今までしてきたことをきちんとやり遂げるだけです」と隊長。
続々とお客様がやってきました。セキュリティも怠りありません。
いよいよ夕食会の始まりです。
続く・・・。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、4ヶ月の産休が終わり職場に復帰した。復帰したのはいいけれど、同僚の10人のうち9人までは私の名前を忘れていた」
VDM(Vie de Merde)より
フランス大統領の重要な仕事のひとつに、晩さん会のメニューの決定もあったんですね!!
by opas10 (2017-05-20 22:27)
opas10さん
やはりグルメの国を自称するだけあって、大統領が晩餐会のメニューを決めるようです。でも、奥さんがいたら、ファーストレディの役割かもしれないですね。
by carotte (2017-05-27 20:31)