大統領官邸 4 [パリ]
フランス大統領選の決選投票が明日にせまってきました。
Ipsos/Sopra Steriaが5月5日に発表した両者の支持率は、マクロン61.5% ル・ペン38.5%となっています。
テレビ討論の影響か前回に比べるとル・ペンは2.5ポイントを失いました。
マクロンは政治経験も浅く年齢も39歳と若いですが、ル・ペン相手に冷静に対応していたように見えました。
その様子を漫画にしたのが→こちら。
マクロンのオフショア口座の噂は去年からすでにネット上に出ていたようです。
ちょうどテレビ討論の行われていた最中にさらに噂に拍車をかけるような投稿があったため、告訴することにしたようです。
告訴の相手はル・ペンではなく、そのようなフェイクニュースを故意に拡散した人物(誰かはわからない)だったようです。
さて、大統領官邸シリーズも最後になりました。まずは大統領執務室を訪ねてみましょう。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年4月28日に放送)(▸をクリックしても映像が出てこない場合はウィンドウの下の文字をクリック)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
2つほど部屋を横切ったところにあるのが大統領執務室。
本日は、メルケル首相、プーチン大統領、ポロシェンコ大統領との電話会談に臨みます。
電話を挟んで3人の女性。通訳の方でしょうか?
聞こえてきたのはメルケル首相の声。
「復活祭で数日休暇を取ってました」とメルケルさん。
「休みが取れるなんてついてるね!」とオランド大統領。
これくらいなら英語でやりとりするようです。しかし、本題に入るとそれぞれの母国語で話します。
先方にはフランス語からドイツ語の通訳が控えているようです。
電話会談ってどこの国でもこんな感じなんでしょうね。手前側には外交官が控えていて大統領を補佐しているようです。
この会談、こうして1時間以上続いたそうです。
「次の大統領には今までと変わらずに忍耐と行動力と強い意志を持ってウクライナ問題の解決に取り組むように説得すると言っておきました」とオランド大統領。
説得されるのはマクロンになるんでしょうね!
会談を終えたオランド大統領、今度はエリゼ宮からセーヌ川を渡りエコール・ミリテールへと向かいます。
ここには軍関連の様々な機関があります。そして今日はこの施設の最高責任者である軍のトップ統合参謀総長ピエール・ドゥ・ヴィリエ氏とミーティングです。
フランスにとって国内のテロ問題だけでなくアフリカのサヘル地域もまた大きな問題です。
現在、国内外にフランス軍の兵士約3万人が派遣されています。
「間もなく大統領が交代になりますが、世界は常に動いています。これまでどおり軍の任務を遂行できるようにしたいと思っています」と統合参謀総長。
最後に、エリゼ宮をよく見てみましょう。この建物ができたのは1722年。
ポンバドゥール夫人やナポレオンの奥方ジョゼフィーヌが住まいにしていたことがあるとか。
そしてこの男性はアルゼンチン出身の彫刻家。庭にはこの方の作品が設置されています。
何かと思ったらベンチになっていました。しかし、これには “Racines de France(フランスのルーツ)” というタイトルが付いていました。
次にエリゼ宮の主となる人物が判明するのは日本時間の月曜日の早朝です。
終わり。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、二人の同僚が政治について激しい論争を繰り広げていた。僕は特にこれといった考えもなかったが、論争を鎮めるために話に加わった。すると突然二人の意見が一致した。つまり『これといった考えがないなら黙ってろ!』だった」
VDM(Vie de Merde)より
テレビ討論会の風刺画を見て思い出した諺が、「肉を切らせて骨を断つ」(笑)
by opas10 (2017-05-20 22:30)
opas10さん
そんな感じですね。マクロンは終始冷静でした。やはり頭がいいのかもしれません。
by carotte (2017-05-27 20:36)