棄権88%の村 [トピックニュース]
6月も半ばにさしかかって、東京はやっと梅雨らしくなってきました。
相変わらず最寄り駅の紫陽花は花が少ない。
下北沢駅の手前あたりの土手にも紫陽花が並んでいるのですが、やっぱり花が少ない。
いつも手入れが行き届いているなあと思っていたのに、虫には勝てなかったのか・・・。
さて、フランス国民議会選挙は、既成政党離れで、マクロンの党LREMが一人勝ちみたいになってきました。
ある調査によれば、LREM党(正確にはMoDem党との連合)は、577議席中415〜455議席を獲得するだろうとのこと。
こりゃちょっと一党独裁になりそうな・・・とは言っても、棄権が51%余りもあり、一回目で棄権した人たちが二回目に投票所へ行くとしたら、この波に変化があるかもしれません。
二回目の投票は18日、来週の日曜日です。
さて、この棄権票、全国平均で51%強ですが、なんと88%という村があったそうです。
これは明らかに意図的。いったい何が・・・。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年6月13日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
ここはフランス東部オート=ソーヌ県にある小さな村ブジェ(Bougey)。
人口はなんと95人(2014年調べ)。これでもれっきとした地方自治体。
そこで88%が棄権という思いもよらない事態になってしまいました。
こちらが投票所。村の住民のほとんどが投票をボイコットすることに決めました。
「我々の村では棄権が88%という結果になってしまいました」と選挙管理員の方。
ちらりと映った資料には、登録している人が76名と書かれていたようなので、投票した人は9人ほどしかいなかったようです。
その原因はというと、インターネット接続速度があまりにも遅い!!からでした。
デジタルに乗り遅れ、世間から置いてけぼりを食ってしまったと感じている村人たち。
「家を購入しようと考えている人たちは必ずインターネット接続はどうなってるかと聞いてきます。それがこの有様ですから大問題ですよ」と女性。
「代議士は選挙運動のために村にやってきましたが、票が欲しけりゃ村のために何かしてくれなきゃ」と男性。
「徹底的にやりますよ」と別の男性。
MAIRIEと書いてある建物が村役場。壁には表彰状が飾ってあります。
選挙での投票が模範的な村だとして表彰された時のものです。
それが今回はとんでもないことになってしまいました。
「何にもしてくれないんなら、自分たちでどうにかしなくてはならないですよ」と村長さん。
こちらの酪農家は棄権を選んだ村人のひとりです。
ブロードバンドインターネット接続のない状態は仕事への大きな障害だと言います。
「農業は情報のデーター化やデジタル化がどんどん進んでいるんです」と酪農家。
フランスの田舎では18%の人たちがブロードバンド接続ができないそうです。
ブジェ村ではこの実態を訴えるため二回目の投票も棄権運動を続けることにしているそうです。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、ネットで知り合った人とデートの約束した場所にやってきた。その人が車の中にいた僕を見て、何か身振りで伝えていた。どうやら車から降りないでいいと言っているようだった」
VDM(Vie de Merde)より
2017-06-14 00:00
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