ツール・ド・フランスの悪魔 [トピックニュース]
一年の半分が終わって今日から7月。
フランスでは、今日からあのツール・ド・フランスが始まります。
今年のスタートはドイツのデュッセルドルフ。最終日の23日はパリのシャンゼリゼでフィナーレ。途中、お休みの日が二日あります。
この自転車のロードレースに名物男がいるそうです。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局France 2で2017年6月29日に放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
草間彌生みたいなデザインのシャツを着た方がその名物男。
ごく普通の自転車大好き人間なのですが、ツール・ド・フランスが始まると・・・ご覧の通り悪魔に変身!
周りの人たちからは “El Diablo” と呼ばれているそうです。
レースが始まると、ピッチフォークを手に伴走しながら選手を応援します。
バイクの撮影隊に邪魔者扱いされながらも、こうやって24年間、悪魔を続けてきたおかげで、今ではツール・ド・フランスの名物男になりました。
本名はディディ・ゼンフト(Didi Senft)。ドイツ人です。
こちらがベルリンから1時間ほどのところにあるご自宅。この衣装を身に付けると、あの悪魔に早変わり。
「ついさっきまで平凡な一市民したが、これを着ると冗談を言ったりして皆んなに注目してもらえる。それで幸せなんですよ」とディディさん。
こちらはディディさんの小さな博物館。ツール・ド・フランスにまつわる記念の品々が展示されています。
悪魔を始めたのが1993年の事。以来24年にわたって数々の名選手をその目で見てきました。
そして一緒に写った写真が雑誌の記事になったこともあります。
「先日、インターネットを見ていたら、有名選手の傍に私が写っている写真を見つけて本当に感動しました」
一年、また一年と続けていくうちに有名になっていくディディさん。
「毎年夏になると彼の姿を見つけて喜んでますよ」と女性。
そしてついにはテレビ番組にも出演するようになっていました。
「今は年金暮らしです。車の走行距離はすでに387,000キロメートルにもなっています。将来はどうなることやら・・・私にもわかりません」
ディディさんのTシャツ、よく見るとカルフールのTシャツじゃあありませんか!
それはさておき、ディディさん、単なる自転車好きの域を超えています。
何しろこんな大きな自転車を作ってしまうくらいなのです。
「作るのに3ヶ月かかりました。ツール・ド・フランスのない冬に自転車を作って楽しんでるんですよ」
これだけではありません。これは芝刈り自転車。
そしてこちらは喧嘩中のカップルが乗る二人乗り自転車(サドルの向きにご注目!)。
さらに、こんな変わった自転車も作っています。
アトリエでは日々、新しい作品が生まれているようです。
最近の作品がこちら。エッフェル塔の自転車。
2024年開催のオリッピンクがパリに決まったら、この自転車でシャンゼリゼ通りを走ると宣言しているそうです。
本当にそうなるといいですね!
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、夫に私の自転車を修理してくれないと言ったら『ノー!なんで直さなきゃならないの?君、全然使ってないじゃない。2週間も前から同じ場所に置きっぱなしだよ』と言われた」
VDM(Vie de Merde)より
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