バスクのレストラン2 [フランスのグルメ]
美味しい料理を求めて、フランスのバスク地方を旅するシリーズの二回目は、海辺の町サン=ジャン=ドゥ=リュズ(Saint-Jean-de-Luz)のレストランを訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年6月27日に生放送)
映像が途切れ途切れになってしまう皆さん。どうも映像の読み込みと再生の速度がうまく噛み合ないのが問題のようです。解決策として、本編が始まったところで一旦ポーズボタンをクリックし再生を止め、映像を読み込むまでしばらく待ちます。ある程度映像を読み込んだところで、もう一度再生ボタンをクリックすると途切れずに見ることができるようになります。少し手間ですが試していただけると幸いです。
砂浜の続くビーチのすぐ向こう側には山々が連なっています。バスク地方らしい風景。
農家の窓には唐辛子が干してあります。あのAOC付きの唐辛子エスプレットでしょうか?
辛味というより、その香りが特徴です。
おっ、お祭りのパレードがやってきました。6月末に開かれるサン=ジャン祭です。
民族衣装のようなのを着ていた女性たちのように、基本は赤と黒を身にまとうお祭りだそうです。
毛皮の腹巻に大きなベルは羊の放牧ですかね?(笑)
さて、海岸を歩く一人の男性、この方が本日のレストランLe Brouillartaのシェフ、ギヨームさんです。
「毎朝、仲間たちと海辺のカフェでコーヒーを飲むんですよ。気分がいいですよ」
今日はちょっと曇っていますが、この辺りでは一日に4つの季節があると言われているそうです。
シェフが向かったのは漁が終わって港に帰ってきたばかりの漁船。
新鮮な魚の数々。全部、網ではなく釣り竿で釣ったそうです。それでこんなにキレイなんですね。シェフのこだわりが漁師さんにも届いているようです。
さあ、いよいよ仕入れた魚で料理開始です。
「この魚メルル(ヨーロピアン・ヘイク)と一緒に調理するのは、シストラ(バスク地方のソーセージ)とイカ、それにバスク地方の唐辛子ゴリアです」
上の方に見えている緑がゴリアです。エスプレットと同じで、辛味より香りが良いのが特徴。
まずはメルルを三枚におろし、一切れが160グラムくらいになるように切り分けます。
次にイカを千切りにします。日本ではソーメンですが、あちらではスパゲッティ。
熱したフライパンにオリーブ油を引きメルルを焼きます。周りに焦げ目がついたらバターを投入。すごい量のバター!
次にシストラに火を通したら一口大にスライスして、イカのスパゲティと一緒に炒めます。
シストラには香辛料が含まれていて、この取り合わせが美味しいらしいです。
これを炒めたゴリアの上にのせソースをかけ、さらにその上にメルルのポワレをのせたら出来上がり。
「この組み合わせがいいんですよ。このバスクのソーセージがまた美味しいんだ」と男性客。
そう言われるとますます気になるこのソーセージ。スペイン発祥のソーセージで、豚肉(牛肉や鶏肉が混ぜられることもある)にニンニク、塩、パプリカを混ぜて腸詰したものらしい。
お客様が料理を堪能している間、厨房はこの忙しさ。最小の時間で最高の料理を作らなくてはなりません。
「スポーツの試合みたいなもんですよ」とシェフ。
こちらのテーブルでは前菜を召し上がっています。天然のサーモンとグリーンアスパラガス。
次は、山で育てられた豚の胸肉(豚バラ)とニンジンのピュレ。
女性が食べているのは子羊の肉(中がピンク色)とグリーンピース。
「グリンピースの味を再認識させてくれる料理です」
最後はやっぱりデザート。
サラダ風アブリコット。白いのはバスク地方のフロマージュ・ブラン、コンニャクみたいに見えるのは黒ゴマのアイスクリーム。
バスク産イチゴのデザートのあります。バニラアイスとライムのシャーベット、さらにブルターニュのサブレが添えてあります。
そして最後は、ブラックチョコのシャーベットとサクランボのシャーベットにクルミを添えたデザートでした。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、魚屋で働いているが、お客にこんなことを言われて驚いた。『あなたと同じくらい素敵なイワシをちょうだいな』」
VDM(Vie de Merde)より
コメント 0