バスクのレストラン4 [フランスのグルメ]
バスク地方の美味しい料理を求める旅はまだまだ続きます。
シリーズの四回目は、フランス有数のリゾート地ビアリッツと、16世紀には捕鯨で名を馳せた町ビダール(Bidart)の間にあるイルバリッツ・ビーチに店を構えるレストランLa Plancha D'Ilbarritzを訪ねます。
下記ウィンドウの▸をクリックして番組をご覧ください。(フランスのTV局TF1で2017年6月29日に生放送)
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遠くに見えるのはピレネー山脈。目の前には荒々しい大西洋の海。
そんなロケーションにあるレストランと言えば海の幸の料理。
こちらがそのレストランのシェフ、ベルナールさんです。
「ここでは車もバイクも自転車も通りませんからいいですよ」
まずは市場へ。その日水揚げされた新鮮な海の幸が並びます。
レストランの厨房に戻って、いよいよ調理開始です。
今回シェフが作ってくれるのはサスラ(zarzuela)と呼ばれる料理。バスク地方に伝わる魚介類の煮込み料理です。
スペイン料理サルスエラがヒントになっているとか。
材料は、メルル、スズキ、貝(アサリ?)、手長エビ、そしてトマト。香りづけにエスプレットの唐辛子も欠かせません。
魚をぶつ切りにしたらオリーブ油を引いたフライパンで炒めます。
そこにエスプレットの唐辛子を振り、白ワインで魚の脂と生臭さを取り除いたら、フュメ・ドゥ・ポワソン(魚のアラを白ワイン、玉ねぎ、香草などで煮てできた出汁)を加えます。
そして、シェフの持つお鍋にあるソースが味の決め手。
「ニンニク、オリーブ油、塩・唐辛子、そして少量のウォッカを加えた私のオリジナルソースです」
こうして12〜13分ほど煮たら魚を取り出します。
その煮汁に、刻んだトマト、エシャロット、シブレット、パセリを加え沸騰させ、これを先ほど取り置いた魚にかけます。
次は熱い鉄板の上に置いた土鍋に貝と魚を入れ、最後に焼いた手長エビをど〜んとのせたら出来上がり。
サスラがお客様のテーブルに運ばれてきました。皆で取り分けていただきます。
「完璧な味付け!」
「魚の身がキュッと締まってて、しっかり味がついてとても美味しいです」
「バスク地方ではこうして一つの料理を分け合って食べるんです」と男性。
お料理は他にも、鉄板焼きのエビ、唐辛子(辛くない)料理、生のカタクチイワシのエスプレット唐辛子風味などがあります。
お店の名前Planchaは鉄板という意味。このレストランは鉄板を使った料理がスペシャリテです。
イワシ、イカ、メルルが鉄板で焼かれ、美味しい匂いが厨房いっぱいに広がります。
メルルは900グラムもある魚です。一人では食べきれませんから同じテーブルの方と分け合っていただきます。美味しそうですねえ〜。
最後はデザートの登場です。
マスカルポーネチーズのイチゴカップ、フランボワーズのジュレとフロマージュブラン、上にのっているのはピスタチオとプラリネ。
そして最後は、クレープ・ダンテルとクレームカタランでできた “グルマンディーズ” と名付けられたデザート。
クレープ・ダンテルはこんなお菓子→こちら。クレームカタランは、カタルーニャ地方のクレームブルレ。
******* フランス人のつぶやき *******
「今日、料理をしたことのない同居人がコルドン・ブルーを作るという。フライパンで作るのか?それともオーブンで作るのか?と聞くから、どちらでも作れると答えてやったら、フライパンをオーブンの中に入れて作り始めた」
VDM(Vie de Merde)より
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